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1993 年度 実績報告書

ニューロンに特異的なグアニル酸シクラーゼ共役型セロトニン受容体の同定と機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05858112
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

東田 道久  富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (20207525)

キーワードセロトニン / グアニル酸シクラーゼ / ニューロン / プロテインキナーゼC / クローニング
研究概要

NG108-15細胞中にグアニル酸シクラーゼ(GC)を活性化する新規サブタイプのセロトニン(5-HT)受容体(5-HT_G)が存在することを見いだし、これまでにその性質についての解析を行って、一酸化窒素生成系は関与しないことや、細胞外へのcGMPの放出が認められることなどの数多くの知見から、無傷細胞においてはその活性化機構は心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体と類似していることを報告してきた。今回さらに、その作用機序の詳細な検討を行い、(1)細胞膜画分をANPで刺激するとMg^<2+>とATPに依存してGCの活性化が生ずるものの、5-HTによってはほとんど活性化を生じなかったこと、(2)プロテインキナーゼCの活性化は、無傷細胞における5-HTによるGC活性化を完全に抑制したが、ANPによるものはあまり抑制しなかったこと、(3)5-HT_GはニューロブラストーマN18TG-2中に多く存在するが、グリオーマC6Bu-1中にはほとんど存在しないことを明らかにした。これらの結果により、5-HT_G受容体は、ANP/GCのような受容体/活性部位一体型の蛋白ではなく、GCとは別個の蛋白質であること、および5-HT_Gはニューロンに選択的に存在し、その機能を担っている可能性があると推定した。また、N18TG-2のmRNAからcDNAを調製し、COS-7発現系を用い、cGMPの生成量を定量する新たな機能的発現法によるクローニングも試み、現在まで2,000クローンに絞り込んでおり、近い将来その一次構造を明らかに出来るものと考えている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tohda,Michihisa: "Distinct induction of c-fos mRNA in NG108-15 cells transfected m1 and m3 muscarinic receptors." Eur.J.Pharmacol.Mol.Pharmacol.Sec.(in press.).

  • [文献書誌] 東田道久: "黄〓関連フラボノイドの中枢作用とその作用機構." 和漢医薬学会誌. (印刷中).

  • [文献書誌] Tohda,Michihisa: "Involvement of low molecular GTP binding proteins ADP-ribosylated by botulium toxin on 5-HTIC receptor-induced polyphosphoinositide turnover." Eur.J.Pharmacol.Mol.Pharmacol.Sec.266. 19-24 (1994)

  • [文献書誌] Kumagai-Tohda,Chihiro: "Increase in neurite formation and acetylcholine release by transfection of GAP-43 cDNA into NG108-15 cells." J.Neurochem.61. 526-532 (1993)

  • [文献書誌] Tohda,Michihisa: "Tryptophan inhibits the [^3H]glutamate uptake into Xenopus oocytes injected with rat brain mRNA." Japan.J.Pharmacol.59. 447-479 (1992)

  • [文献書誌] Urushihara,Hisashi: "Seiective potentiation of N-methyl-D-aspartate-induced current by protein kinase C in Xenopus oocytes injected with rat brain RNA." J.Biol.Chem.267. 11697-11700 (1992)

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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