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1993 年度 実績報告書

人体における強電界曝露影響の定量的解析

研究課題

研究課題/領域番号 05858128
研究機関北海道工業大学

研究代表者

小田切 久恵  北海道工業大学, 工学部・応用電子工学科, 助手 (90191965)

キーワード電界曝露 / 感知閾値 / 人体影響 / 安全基準 / 環境問題 / 生体曝露量 / 体毛 / 相対湿度
研究概要

本研究では,その目的を達成するために以下の要領で研究を実施した。
1.異なる環境条件で体毛の運動および電気力を非接触的に測定する装置の開発:
(1)計測環境の温度,湿度を可変でき,かつ体の一部を入れての計測を可能とする恒温恒湿装置を設計,製作した。
(2)人体の一部への電界曝露ができる電界曝露装置を設計,製作した。
(3)画像処理および画像計測手法を利用して体毛の運動を計測,解析する装置を設計,製作した。
2.ヒトの前腕部に電界曝露した時の体毛運動を測定:
(1)上記の装置を使用して,異なる多数の被験者に対し,温湿度条件を変化させつつ体毛の運動を観測した。
(2)電界中の体毛の運動から体毛に働く電気力を求めた。
3.種々の体表条件における電界感知閾値の測定:
(1)同一被験者,同一環境条件において体毛の長さや密度状態を変化させた場合の感知閾値を実測した。
(2)上記計測を多数の被験者に対して繰り返し行ない,統計的に処理,解析をした。
4.種々の環境条件における電界の感知閾値の測定:
(1)同一被験者に対し,異なる温湿度条件下で感知閾値を計測した。
(2)(1)の測定を多数の被験者に対して繰り返し,結果を統計的に解析した。
5.2〜4の結果を総合的に解析し,環境および体表条件と電界感知閾値の関係を実測により求めた。
以上の実験的研究により,次の研究成果が得られた。
人体による実測の結果,相対湿度の上昇により体毛に働く電気力が増大すること,およひ電界感知閾値が低下することがわかった。また種々の体表条件において,体毛の長さや密度が感知閾値の高低に影響することを確認した。
これらの結果により,当初目的として掲げた仮説の確認と電界の生体刺激作用の解析はほぼ達成できたと考える。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小田切 久恵: "強電界の生体差用機序に関する検討-人体の電界感知閾値の評価-" 北海道工業大学研究紀要. 189-192 (1993)

  • [文献書誌] 小田切 久恵: "強電界の生体作用機序に関する基礎的検討(その2)-ヒトの電界感知閾値の計測と解析-" 電子情報通信学会技術研究報告. 93EMCJ93-4. 25-30 (1993)

  • [文献書誌] 小田切 久恵: "高電界の生体作用機序に関する基礎的検討VI-体表条件による電界感知閾値の変化-" 医用電子と生体工学. 31. 409- (1993)

  • [文献書誌] 小田切 久恵: "強電界の生体作用機序に関する検討II-体表条件による電界感知閾値の変化の可能性-" 北海道工業大学研究紀要. (印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Hisae Odagiri: "Measurement and Analysis of Human Perception-Threshold of Strong Electric Field" 1994 INTERNAUIONAL SYMPOSIUM ON ELECTROMAGNETIC COMPATIBILITY. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Hisae Odagiri: "Fundamental Analysis on Perception Mechanism of ELF Electric Field" IEICE Transaction on Communication. (in press). (1994)

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公開日: 1995-05-17   更新日: 2016-04-21  

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