研究課題/領域番号 |
05F05005
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
重田 眞義 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授
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研究分担者 |
MAMO Hebo 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | 民族 / 紛争 / 統合 / エチオピア / アルシ・オロモ / シダマ / 調停 |
研究概要 |
アフリカにおける民族間の関係は、しばしば「部族間対立」という差別的含意のある表現を用いて内戦や国家間の戦争など暴力的対立の原因、あるいは政治・経済システムの排他性や独占などの諸問題の原因とみる立場から取り扱われてきた。本研究は、否定的側面に偏った従来の民族間関係の理解に対する反証を地域研究の立場からエチオピア西南部におけるシダモとアルシ・オロモの事例を対象に、長期のフィールドワークに基づく参与観察の蓄積に基づいて試みた。研究計画の最終年度にあたる2006年度は、南部エチオピア、アルシ・オロモ地域における民族争議の解決に関する研究成果の公刊をすすめた。同時に、初年度同様、日本ナイル・エチオピア学会(南山大学)および日本アフリカ学会(大阪大学)において、本研究プロジェクトの成果を公表し、日本の当該分野研究者からのコメント、批判を仰いだ。また、2006年11月京都で開催された21世紀COEプログラムによる国際シンポジウムにおいて民族紛争と統合に関するポスター発表をおこなった。これらの成果は、研究科が出版する国際学術雑誌African Study Monographsおよびアジア・アフリカ地域研究誌に論文として公刊した。同じ国際シンポジウムのサテライト・ワークショップとして企画された「「地域」をつくるバナナとエンセーテ:アジア・アフリカにおけるバショウ科作物を基盤とする持続的生業システムの比較研究」の企画委員として加わり、異民族間の作物の伝播と受容のプロセスを論じた。このワークショップの成果出版物を受け入れ研究者と共同して編集にあたった。また、2006年12月にエチオピアにおいて開催された国際ワークショップにも参加し、地元アジスアベバ大学における同分野の研究者との意見交換をおこなった。以上の活動を展開しつつ、初年度から継続して民族紛争と統合に関するフォーラムを運営し、受け入れ先の若手アフリカ地域研究者との交流を深めて、当該分野の発展に寄与した。
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