研究概要 |
AM、FM、PSK等の変調方式やCDMAを始めとする各種多元接続方式はいずれも正弦波に基づくキャリアを用いており、元を正せばすべて同じ枠組みに入れられるが、楕円変調方式は従来の正弦波の代わりに楕円から導出される従来にはない全く新しい波形に基づいた変調方式群を創造するものである。本研究では振幅、周波数、位相の各次元における楕円の変調方式を具体的なパラメータを用いて実現しその性能評価を行った。 具体的には8EPSK(8array-Elliptical Phase Shift Keying)に関して、畳み込み符号の適用や、TCM(Trelliss Coded Modulation)符号化を用いた場合の総合的な楕円変調方式の性能評価を行った。 性能評価の結果、従来方式の結果である4値PSK方式や8値PSK方式と比較して、離心率の尺度でそれぞれ比べると、離心率が0.6の場合に約2dB、離心率が0.7の場合に4dB,離心率が0.8の場合に約6dB従来方式と比べてBERベースでは向上することが明らかになった。 ただし、所要周波数領域の兼ね合いでは、総合的な効率の観点で詳しく比較検討を行う必要があるので、それらは今後の検討課題といえる。
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