• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

振動に対する人間の機械的応答及び心理的応答に見る非線形特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05F05357
研究機関埼玉大学

研究代表者

松本 泰尚  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授

研究分担者 GARDIAS Hewawasam Mummull  埼玉大学, 理工学研究科, 外国人特別研究員
キーワード振動 / 人体動特性 / 心理応答 / 非線形性 / 振動実験
研究概要

本研究では,振動に対する人間の応答特性にみる非線形性の解明を目的としている.ここで言う非線形性とは,入力振動の大きさに依存して振動数依存性などの応答特性が変化する性質のことを指している.昨年度までの実験で,非線形性が不快感においても認められることを確認し,さらにこの非線形性が,身体の揺れで見られるものと同様の傾向であることが分かった.本年度は,昨年度実施した実験で測定した,振動を受けた際の身体の揺れ方の特性を解明するため,数理モデルを構築し検討した.前後方向,左右方向のそれぞれについて,様々な自由度を持つモデルを構築し実験結果と比較することで,実験結果を適切に解釈しうる最適なモデルを選定した.その結果,実験で対象とした周波数領域において,水平方向の振動を受けた際の身体の揺れとしては,骨格系の曲げ変形および回転運動が支配的となることが明らかとなった.また,臀部や大腿部の皮下組織が変形することによる,身体の水平方向の揺れも生じていることが示された.本研究で得られた成果は,人の不快感の度合いに着目した振動環境の評価に応用できる.すなわち,まず,振動に対する身体の揺れに関する実験データをもとに,力学に基づく人体の数理モデルを構築する.これにより,様々な振動環境に対する身体の揺れを予測することが可能となる.つぎに,この予測した身体の揺れに基づき,その振動環境に対する不快感を予測する.これは,本研究で得られたような身体の揺れと不快感の関係を用いることで可能となる.本研究の成果は,適用可能な周波数領域などが限られるものの,このようなことを一部可能としたものである.人の主観的な評価である不快感のような心理的応答を,身体の揺れのような客観的指標により評価できることは,様々な応用面で意義のあることと言える.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Modelling of the body motions associated with the resonances in the apparent masses of seated subjects exposed to fore-and-aft whole-body vibration2007

    • 著者名/発表者名
      G. N. M. Jimila Subashi and Yasunao Matsumoto
    • 学会等名
      The 42nd United Kingdom Conference on Human Responses to Vibration
    • 発表場所
      Southampton, England
    • 年月日
      20070910-12

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi