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2006 年度 実績報告書

環境中の医薬品等親水性化学物質に対する上水道における戦略的マネジメント

研究課題

研究課題/領域番号 05F05416
研究機関東京工業大学

研究代表者

浦瀬 太郎  東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授

研究分担者 OH HEEKYONG  東京工業大学, 大学院理工学研究科, 外国人特別研究員
キーワード活性炭 / 医薬品 / 浄水 / 上水道 / 吸着
研究概要

水環境中の医薬品類に対する関心が高まっているが,既存の急速ろ過による浄水処理では,これらの化合物は除去率が低い。これらの物質のより高度な除去を目指して,本研究では,粒状活性炭反応器を用いて,医薬品の吸着除去特性を調べた。pH中性付近でイオン化している酸性医薬品では,pHが酸性の条件で除去率が大きくなった。pHの除去率への影響の程度は,イオン性の農薬に対して得られているなどを含んだ従来の経験式と同程度であった。連続実験では,活性炭吸着塔の逆洗浄をすると,活性炭の位置関係が変わり,また,生物膜の一部が剥離するなどして,新しい表面が吸着に寄与することにより,除去率が上昇した。通水速度に除去率が影響を受けたことから,活性炭の吸着平衡だけではなく,吸着速度あるいは拡散が除去率に影響を与えていることがわかった。浄水場で2年半,実際に使用されたバックグラウンド有機物が十分に吸着した粒状活性炭を用いても,多くの医薬品に対して,通水速度100m/d,活性炭層厚1,000mmの条件で,80%以上の除去効果が得られることがわかった。よって,浄水の高度処理施設としての活性炭処理は,医薬品に対しても一定の効果を持っていると考えられた。物質ごとの除去特性では,プロピフェナゾン,クロフィブリック酸,イブプロフェンなどは吸着性が低く,一方,カルバマゼピン,ナプロキセンなどは吸着性が高かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 活性炭による医薬品類の吸着特性2007

    • 著者名/発表者名
      浦瀬太郎, 呉 熙卿, 香川千絵, 島崎大, 国包章一
    • 雑誌名

      用水と廃水 49・4

      ページ: 323-329

  • [雑誌論文] Removal of ionic and non-ionic Pharmaceuticals using granular activated carbon2006

    • 著者名/発表者名
      H.K.Oh, C.Kagawa, T.Urase, D.Shimazaki, S.Kunikane
    • 雑誌名

      大韓環境工学会誌 28・11

      ページ: 1192-1197

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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