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2006 年度 実績報告書

バラ科ナシとアブラナ科植物の自家和合性変異に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 05F05461
研究機関東北大学

研究代表者

西尾 剛  東北大学, 大学院農学研究科, 教授

研究分担者 ZHANG S.-L.  東北大学, 大学院農学研究科, 外国人特別研究員
キーワード自家不和合性 / S-RNase / F-box遺伝子 / 突然変異 / 花粉 / 花柱 / バラ科果樹 / アブラナ科植物
研究概要

昨年度にスモモ8品種における10種類のSハプロタイプについて花粉側因子様のF-box遺伝子の塩基配列を決定したが、今年度は、これらの遺伝子が花粉特異的に発現していることを明らかにするとともに、雌蕊側因子S-RNaseの遺伝子の近傍にあることを見出した。このことから、これら塩基配列はSFB(S-locus F box)の対立遺伝子であることが証明され、この遺伝子の変異を論文にまとめ公表した。
チュウゴクナシ品種‘金墜梨'の自家和合性原因は花粉側の認識分子遺伝子の機能不全であることが推定されたため、この和合性変異を明らかにするにはチュウゴクナシのSFB遺伝子を見出す必要がある。GenBankに掲載された情報で設計したプライマーを用いたPCRで得られた4つのクローンがSFB遺伝子かどうかを調べたが、そのことを明確に示す結果が得られなかった。リンゴやニホンナシのSFB遺伝子の候補が2007年になって報告されたため、現在それらの塩基配列情報を用いてチュウゴクナシ品種のSFB遺伝子の増幅を試みている。
S遺伝子型の分からない品種が持つSハイプロタイプの塩基配列を解析した結果により、31品種のS遺伝子型を推定し、12個の新しいSハイプロタイプを見出した。本研究結果は2006年春園芸学会に発表し、現在、この投稿論文を作成中である。
自家和合性変異系統作出技術の開発のため、2006年春に、‘翠冠'、‘黄花'及び‘豊水'の花粉に放射線照射を行い、この花粉による自家受粉の種子が約60粒得られた。得られた種子から育った個体のS-RNase遺伝子やS-locus F-box遺伝子の変異解析を行う予定である。
バラ科植物において、S-RNase或いはSFBのアミノ酸配列の相同性が高い異属や異種のSハイプロタイプを見つけた。多くのバラ科遺伝資源を保有する有利条件をいかして、属・種間ペアのS特異的認識に関する研究を実施している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of S-haplotype-specific F-box gene in Japanese plum(Prunus salicina Lindl)2007

    • 著者名/発表者名
      Zhang S-L, Huang S-X, Kitashiba H, Nishio T
    • 雑誌名

      Sex. Plant Reprod. (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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