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2005 年度 実績報告書

通信波長帯において多光子エンタングルド状態を生成し,量子情報通信への応用実験を行う

研究課題

研究課題/領域番号 05F05713
研究機関日本大学

研究代表者

井上 修一郎  日本大学, 理工学部, 助教授

研究分担者 HEYDARI Hoshang  日本大学, 理工学部, 外国人特別研究員
キーワードスクィーズド光 / エンタングルメント / 量子情報通信 / フォトニッククリスタル / カー効果 / サニャック干渉計
研究概要

光通信波長帯において多光子エンタングルド状態を発生させることは、量子情報通信の実用化において不可欠な要素技術である。特に、光のスクィーズド状態により発生させた量子エンタングルメントを用いることにより、量子情報通信の中核的技術である量子テレポーテーションを光通信波長帯において実現できる。本研究では、3次の非線形光学効果(カー効果)を利用して、光通信波長帯(1550nm)において光のスクィーズド状態(光子数スクィーズド状態および真空スクィーズド状態)を生成する。
3次非線形光学効果を引き起こす光学材料として、まず通常の5〜10メートルの光ファイバーを用いて光ソリトンを発生させ、サニャック干渉計により光子数スクィーズド状態を発生させた。ホモダイン検波による雑音測定の結果、現在のところショット雑音より1.5dB小さい光子数スクィーズド状態を発生させることに成功した。
しかしながら、通常の光ファイバーの3次の非線形光学効果は非常に小さいので、これ以上の雑音抑圧はあまり期待できない。そこで、大きな3次の非線形性を有するフォトニッククリスタルファイバー(長さ30センチメートル)を非線形光学材料として光子数スクィーズド状態の発生を試みた。その結果、ショット雑音以下2dB程度の雑音抑圧を観測することができた。
フォトニッククリスタルファイバーを用いた実験系では光損失が大きいため、現在のところ大きな雑音抑圧を実現するには至っていない。今後、光損失を抑える工夫を施すことにより3dB以上の雑音抑圧を目指す。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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