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2007 年度 実績報告書

ヒトCD8^+T細胞の分化・成熟に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05J05174
研究機関熊本大学

研究代表者

高田 比呂志  熊本大学, エイズ学研究センター, 特別研究員(PD)

キーワードCD8 T細胞 / エフェクター / 分化 / 成熟
研究概要

炎症性サイトカインIL-8は、生体内でCD8^+T細胞の機能に大きな影響を与えていると考えられるが、IL-8の受容体であるCXCR1のCD8^+T細胞上での発現を解析したところ、Perforin^+のCXCR1^+CD8^+T細胞はエフェクターサブセットの約過半数を占め、IL-8に対して遊走能を示した。
健常人から分離したエフェクターサブセット中のCXCR1^+細胞とCXCR1-細胞はいずれもHCMVエピトープペプチドをパルスした標的細胞に対して即座に強力な細胞傷害活性を示し、エフェクターCD8^+T細胞の成熟に不可欠な転写因子EOMESとT-betも同様に発現していた。CXCR1-細胞は活性化するとTNF-α、IFN-γ、IL-2を産生し、IL-2非存在下においても自己増殖能を示した。興味深いことにCXCR1^+細胞はIL-2の産生能をほとんど持たず、IL-2非存在下においては増殖能を示さなかった。さらに、CXCR1-細胞はCXCR1^+細胞に比べてIL-2存在下・存在下いずれにおいても、活性化による細胞死に対してより耐性であった。また、これら2つのサブセットにおけるIL-2受容体(CD25,CD122)の発現に有意な差は見られなかった。
これらのことから、CXCR1^+CD8^+T細胞はもっとも分化・成熟の進んだターミナルエフェクター細胞であり、単一であると考えられていたエフェクターCD8^+T細胞が機能的に多様な細胞によって構成されていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] The self-proliferative capacity of human effector CD8^+ T cell subsets reflects their IL-2 productivity and apoptosis sensitivity2007

    • 著者名/発表者名
      高田 比呂志
    • 学会等名
      第37回日本免疫学会術集会・総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-20
  • [学会発表] The functional analysis of subsets in human effector CD8^+T cells2007

    • 著者名/発表者名
      高田 比呂志
    • 学会等名
      第8回熊本エイズセミナー
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2007-09-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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