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2007 年度 実績報告書

汽水湖沼の堆積学的研究に基づく完新世気候変動と人間活動イベントの検出

研究課題

研究課題/領域番号 05J06802
研究機関島根大学

研究代表者

山田 和芳  島根大学, 汽水域研究センター, 特別研究員(PD)

キーワード気候変動 / 湖沼堆積物 / 年縞 / 人間活動 / 陸水学 / アジアモンスーン / 化学組成 / 完新世
研究概要

本研究は,山陰地方の汽水湖沼堆積物を用いて,完新世における自然環境変動の検出と人間活動史との関連を解明することを目的とするものである.平成19年度は,これまでに出雲平野および宍道湖,神西湖,中海で掘削されたボーリングコア解析を通じて,完新世における汽水域の形成と平野の地形発達の関連を堆積学的および地球化学分析によって詳細に明らかにすることができた.とくに,完新世以降の出雲平野の地形発達史を,高精度に復元できたことは本研究によってはじめて成し得たことである.これの成果を論文としてまとめることができた.また,近過去の環境復元研究では,中海および宍道湖を対象として,複数のショートコアを採取して,過去100年間の環境変動の検出を試みた.この研究成果の特筆できる点として,富栄養化が少なくとも1950年には生じていていること,本庄工区の近年の底質環境は改善されつつあることの新知見を得ることができた.さらに,今年度から着手した秋田県一の目潟コアの研究では,世界的にも類を見ない過去三万年間の連続した年縞堆積物を発見した.この年縞堆積物の解析により,東アジアの環境変動を高精度に復元できる手がかりをつかんだ.本年度中は,イニシャルレポートとして研究成果の基礎的な段階を報告した.今後,一の目潟コア研究は,重点的に進めていくことになり,これら研究成果は,国内外の学会等で講演していくとともに,また現在国際誌に投稿中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 宍道湖で採取された柱状試料S1より産出する底生有孔虫化石群2007

    • 著者名/発表者名
      高田裕行
    • 雑誌名

      LAGUNA 14(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地質コア解析に基づいた出雲平野の形成史2007

    • 著者名/発表者名
      山田和芳
    • 雑誌名

      島根県古代文化センター調査研究報告 35

      ページ: 110-127

  • [雑誌論文] Eutrophication-induced phase changes of the ecosystem in a Lake Nakaumi, southwestern Japan

    • 著者名/発表者名
      K. Katsuki
    • 雑誌名

      Journal of Paleoliminology (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] High-resolution past environmental reconstruction in East Asia using annually laminated lake sediments of Lake Megata in northeastern Japan2007

    • 著者名/発表者名
      K. Yamada
    • 学会等名
      AGU fall meeting
    • 発表場所
      サンフランシスコ(アメリカ)
    • 年月日
      2007-12-11

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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