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2006 年度 実績報告書

セリウムの存在度異常を持つ隕石包有物を用いた先太陽系絶対年代測定の試み

研究課題

研究課題/領域番号 05J07817
研究機関名古屋大学

研究代表者

若木 重行  名古屋大学, 環境学研究科・特別研究員ーDC1

キーワード難揮発性包有物 / 安定同位体分別 / ダブルスパイク質量分析
研究概要

1.Double spike法による地球物質のSm安定同位体変動の研究
同位体の質量差に依存する同位体分別によって生じる安定同位体比の変動は、物質形成に関わる物理化学過程に関する情報を示す事が期待される。昨年度開発されたSm安定同位体比測定法を用いて、地球物質のSm安定同位体比測定を行った結果、火山岩類のSm安定同位体は分別を示さず、bulk earthのSm同位体比を保存しているとみなせるが、一部の石灰岩類には、有意な同位体分別がみられる事が明らかになった。成果の一部は、Goldschmidt conference 2006および日本地球化学会第53回年会で発表した。また、JAMSTECの谷水博士と共同で分析法の改良実験を行い、分析精度を5倍程向上する事に成功した。
2.Double spike法によるNd安定同位体比測定法の開発
上記のSmと同様のdouble spike法を用いて、Nd安定同位体比測定法の開発を行った。高純度Nd試薬に対して安定同位体比測定をくり返し行い、±0.01‰>/a.m.u.(1SD)という外部精度でNd安定同位体比の測定が可能となった。
3.Total evapolation normalization質量分析法の考案と微量Ndの同位体比分析
従来の質量分析法では、Nd量が数ngに満たない試料の同位体比分析を精度よく行う事は、不可能であった。本研究では、新たにTotal evapolation normalization質量分析法を考案した。これにより、5ngから0.1ngのNd試料に対して、^<143>Nd/^<144>Nd比が±0.1‰と従来の数倍から十数倍の精度で測定可能となった。成果は、質量分析学会同位体比部会で発表し、論文をInternational Journal of Mass Spectrometryに投稿した。質量分析学会における発表で、学生口頭発表賞を受賞した。また、JAMSTECの鈴木博士・平原博士と共同で、当分析法の改良実験を行った。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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