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2005 年度 実績報告書

欧州統合過程における政党政治の機能と変容

研究課題

研究課題/領域番号 05J10229
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 徹  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 特別研究員(PD)

キーワード政党政治 / 欧州統合 / ヨーロッパ化 / フランス / 派閥 / リーダーシップ
研究概要

各国における欧州統合による政治空間の変容を精査するため、近年量を増している「ヨーロッパ化」の研究アジェンダのレビューおよびその問題点を指摘し、その一端を2005年度日本政治学会(分科会G)において報告・発表した。その要点は、「ヨーロッパ化」が国民国家体系に基づくセクター内の正当性を分断・脱領域可させ、その結果としてアクターの自律化と新たな正当性の模索を導くという点にあった。
上記の過程で「ヨーロッパ化」の機能が国・領域および時代において極めて異なる影響を持つことが了解されたため、その基点となる80年代のフランスの政党政治の機能および政党組織の変容に焦点を絞り、その予備作業として、社会党における組織内変化と、欧州統合に対する否定的反応の源泉となっているイデオロギー(アイディア)および派閥力学関係(利益)の両面からの説明を試みた。また、射程を90年代にまで広げ、欧州統合を政治的争点とする、政治的左右に位置するいわゆる「主権主義政党」を取り上げ、その政党システムにおける機能と存在理由が既存政党の欧州統合・EU政策に対するコミュニケーション能力と構造的要因から来る適応不完全にあることを証明した。
その後、アイディアと利益に加えて人為的ファクターを考慮に入れるため政治的リーダーシップの変数を導入し、具体的なケースとして80年代前半のフランス社会党政権による政権交代とこれのEMS(欧州通貨制度)を媒介としたいわゆる「政策的転回」を事例として研究を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] What are they Fighting about ? Souverainistes Parties in France2006

    • 著者名/発表者名
      YOSHIDA, Toru
    • 雑誌名

      Policy Innovation in Advanced Democracies,COE, University of Tokyo, Working Paper

  • [雑誌論文] ヨーロッパ『浸入』による機会構造変化-フランスの公共政策を事例に2005

    • 著者名/発表者名
      吉田 徹
    • 雑誌名

      2005年度日本政治学会報告ペーパー

  • [雑誌論文] フランス社会党のデュアリズム-第三の道との関連において2005

    • 著者名/発表者名
      吉田 徹
    • 雑誌名

      日仏政治研究 第1号第1巻

      ページ: 95-108

  • [雑誌論文] 「フランスのノンが意味したもの-民主主義の勝利?」『』104号(2005年9月号)2005

    • 著者名/発表者名
      吉田 徹
    • 雑誌名

      生活経済政策 104号

  • [雑誌論文] 『ヨーロッパ化』のパラダイム-フランス設備・運輸・住宅省を事例として2005

    • 著者名/発表者名
      吉田 徹
    • 雑誌名

      東京大学21世紀COEプログラム「先進国における<<政策システム>>の創出」occasional paper

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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