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2005 年度 実績報告書

非反転対称性磁性体の磁気カイラル効果の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 05J11736
研究機関東京大学

研究代表者

嶋田 義皓  東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード磁気光学効果 / 非相反性 / 電気磁気効果
研究概要

本研究は、時間反転対称性と空間反転対称性を同時に破る物質において発現する「磁気カイラル効果(光学的電気磁気効果)」の微視的メカニズムを明らかにし、機能効率向上やデバイス応用に向けた新たな物質設計の基本的指針を提示することを目的とする。
時間・空間反転対称性が同時に破れる系として、磁性を担うEr^<3+>イオンが反転対称性の破れたTiサイトを占有するEr添加強誘電体(Ba,Sr)TiO_3単結晶をフローティングゾーン法によって作製し、Erの発光における光学的電気磁気効果の検証を行った。試料は室温で強誘電性・常磁性を示し、自発分極および発光のkベクトルと垂直となる方向に5Hz・30000eの交流磁場を印加し、磁場の正負における発光強度の差をロックイン検出した。
室温で得られたEr^<3+>の^4I_<13/2>→^4I_<15/2>遷移における発光スペクトルには基底・励起状態の結晶場分裂を反映した多くの構造が見られ、これらに対応した分散型の磁場変調スペクトルを得た。磁場変調スペクトルのピーク強度が磁場に線形に比例し、かつ、自発分極の反転によってスペクトル全体が反転することから、得られた磁場変調スペクトルがFaraday効果によるものではなく光学的電気磁気効果に起因していることを確認した。また、変調磁場の2f成分が1f成分に比べ3桁程度小さいことから、Cotton-Mouton効果からの寄与はないと言える。得られた非相反性は室温・30000e磁場下でおよそ0.5%であった。磁場変調スペクトルのピーク強度の温度依存性を測定し、常磁性的な1/7の依存性を持たないことが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 産業財産権 (2件)

  • [産業財産権] 光ファイバー素子2005

    • 発明者名
      十倉 好紀, 嶋田 義皓, 金子 良夫
    • 権利者名
      (独)科学技術振興機構, (独)産業技術総合研究所
    • 産業財産権番号
      特願2005-156557
    • 出願年月日
      2005-05-30
  • [産業財産権] 強誘電体ペロブスカイト型チタン酸バリウム単結晶の製造方法2005

    • 発明者名
      十倉 好紀, 嶋田 義皓, 金子 良夫
    • 権利者名
      (独)科学技術振興機構, (独)産業技術総合研究所
    • 産業財産権番号
      特願2005-165005
    • 出願年月日
      2005-06-06

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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