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2007 年度 実績報告書

高等植物ミトコンドリアゲノム形質転換系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 05J12041
研究機関東京大学

研究代表者

藤本 優  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードミトコンドリア / ゲノム形質転換法
研究概要

本年度の研究によって得られた知見を以下に記す。
(1)遺伝子銃を用いたシロイヌナズナ巨大化ミトコンドリアに対する遺伝子導入処理
前年度に作出に成功した巨大化ミトコンドリアを持つシロイヌナズナ成葉に対して、遺伝子銃を用いたミトコンドリアへの遺伝子導入を試みた。遺伝子導入処理には、ミトコンドリアatp6遺伝子発現調節領域によるGFP遺伝子の発現誘導を想定したベクターを用いて行った。しかし、ミトコンドリア内において導入遺伝子の発現を検出することは出来なかった。この結果を受けて、その原因の追究と技術的な改善を達成する為、以下の研究を行った。
(2)巨大化ミトコンドリア内における核様体構造の解析
ミトコンドリア内へ導入された遺伝子が正常に発現するためには、その核様体近傍への導入が必須の条件である。しかし、巨大化ミトコンドリア内における核様体のサイズが野生型と同程度であるとすれば、遺伝子導入に用いる金粒子のサイズとの関係上、直接的な遺伝子が導入困難であると予測される。そこで、超巨大化ミトコンドリア内の核様体サイズを検証した。Syber Green 1を用いた観察の結果、シロイヌナズナ成葉における超巨大化ミトコンドリア内の核様体は野生型と比べ、2〜3倍程度の直径を持つことが明らかとなった。しかし、細胞当りの核様体シグナルの数は減少しており、ミトコンドリア核様体への遺伝子導入の障壁となっている可能性が考えられた。
(3)卵細胞ミトコンドリアを可視化したシロイヌナズナの作製
高等植物の卵細胞ミトコンドリアに関して、これまでの先行研究から、その形態が巨大かつその内部に大量のDNAが包含されていることが報告されている。そこで本研究では、レーザーマイクロインジェクション法によるこの卵細胞ミトコンドリアへの直接的な遺伝子導入を目指し、まず卵細胞ミトコンドリアを特異的に可視化した形質転換シロイヌナズナ系統を作製した。
ミトコンドリア内へ導入された遺伝子が正常に発現するためには、その核様体近傍への導入が必須の条件である。しかし、巨大化ミトコンドリア内における核様体のサイズが野生型と同程度であるとすれば、遺伝子導入に用いる金粒子のサイズとの関係上、直接的な遺伝子が導入困難であると予測される。そこで、超巨大化ミトコンドリア内の核様体サイズを検証した。Syber Green 1を用いた観察の結果、シロイヌナズナ成葉における超巨大化ミトコンドリア内の核様体は野生型と比べ、2〜3倍程度の直径を持つことが明らかとなった。しかし、細胞当りの核様体シグナルの数は減少しており、ミトコンドリア核様体への遺伝子導入の障壁となっている可能性が考えられた。
(3)卵細胞ミトコンドリアを可視化したシロイヌナズナの作製
高等植物の卵細胞ミトコンドリアに関して、これまでの先行研究から、その形態が巨大かつその内部に大量のDNAが包含されていることが報告されている。そこで本研究では、レーザーマイクロインジェクション法によるこの卵細胞ミトコンドリアへの直接的な遺伝子導入を目指し、まず卵細胞ミトコンドリアを特異的に可視化した形質転換シロイヌナズナ系統を作製した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Imaging of plant dynamin-related proteins and clathrin around the plasma membrane by variable incidence angle fluorescence microscopy.2007

    • 著者名/発表者名
      Masaru Fujimoto, Shinichi Arimura, Mikio Nakazono and Nobuhiro Tsutsum
    • 雑誌名

      Plant Biotecnology 24

      ページ: 449-455

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rice NON-YELLOW COLORING1 Is Involved in Light-Harvesting Complex II and Grana Degradation during Leaf Senescence.2007

    • 著者名/発表者名
      Makoto Kusaba, Hisashi lto, Ryouhei Morila, Shuichilida, Yutaka Sato, Masaru Fuiimoto, Shinji Kawasaki, Ryouichi Tanaka, Hirohiko Hirochika, Minoru Nishimura and Ayumi Tanaka
    • 雑誌名

      Plant Cell 19

      ページ: 1362-1375

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Loss of the rp132 gene from the chloroplast genome and subsequent acquisition of a preexisting transit peptide within the nuclear gene in Populus.2007

    • 著者名/発表者名
      Minoru Ueda, Masaru Fufimoto, Shin-ichi Arimura, Jin Murata, Nobuhiro Tsutsumi, Koh-ichi Kadowaki
    • 雑誌名

      Gene 402

      ページ: 51-56

    • 査読あり
  • [学会発表] シロイヌナズナダイナミン様タンパク質DRP3AとDRP3Bのオルガネラ分裂における機能2008

    • 著者名/発表者名
      藤本 優、有村 慎一、中園 幹生、真野 昌二、近藤 真紀、西村 幹夫、齊藤 知恵子、中野 明彦、堤 伸浩
    • 学会等名
      第49回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      20080300

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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