研究課題/領域番号 |
06041022
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松岡 秀雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (10013666)
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研究分担者 |
COLLINS Patr 東京大学, 先端科学技術研究センター, 客員、研究員
長友 信人 文部省, 宇宙科学研究所, 教授 (60013645)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 太陽発電衛星 / 地上受電施設 / レクテナ / マイクロ波送電 / 地域配電システム / 電力需要 / 適地判断 |
研究概要 |
平成6年9月〜10月は、タンザニアにて調査を実施。ダル・エル・サラームでタンザニア電力、資源・エネルギー省、科学技術省、国土計画委員会、建設省等の政府機関を訪問し、SPSとSPS2000のプロジェクトについてゼミナールを行った。また続いて、モシとアルシャで地上受電施設(レクテナ)候補地の現地調査を行い、写真やビデオに収めるとともに、地域住民との協議も行った。その中で、(1)利点・欠点、(2)地理、(3)気候、(4)環境、及び(5)運用可能な時間等などについての情報、資料の収集、地域の担当者と地上システムのデザインに係わる諸問題について協議を行い、配電と運用のデザインを確認し、パブリック・サポートを含め、レクテナ設置に係わる適地判断を行い、最適地についていくつかの候補を設定することができた。 平成7年2〜3月は、パプアニューギニアにて調査を実施、ポート・モレスビで地方省、エネルギー省等の政府機関の代表者と協議を行い、続いて、地上受電施設の候補地の現地調査を実施し、写真やビデオに収めるとともに、地域住民との協議も行った。その中で、(1)利点・欠点、(2)地理、(3)気候、(4)環境、及び(5)運用可能な時間等などについての情報、資料の収集、地域の担当者と地上システムのデザインに係わる諸問題について協議を行い、配電と運用のデザインを確認し、パブリック・サポートを含め、レクテナ設置に係わる適地判断を行い、最適地についていくつかの候補を設定することができた。 平成7年10月、ブラジルにて調査を実施。サンパウロで宇宙研究所(INPE)の代表と協議し、ブラジルのイオン層研究の特色をSPS2000のプロジェクトに応用できれば、役に立つと言われた。ブラジリアでは宇宙局(AEB)の局長と面談した。彼によればブラジル政府は日本と協力することを望み、今後エネルギー省と通信省とでSPS2000の協力計画を準備することになるという。それから赤道に近い面積600平方キロのアルカンタラ半島のロケット打ち上げセンターを見学し、そこにレクテナを設置・運用することも可能であると言われた。同候補地のビデオと写真を撮るとともに、(1)利点・欠点、(2)地理、(3)気候、(4)環境、及び(5)運用可能な時間等などについての情報、資料の収集、地域の担当者と地上システムのデザインに係わる諸問題について協議を行い、配電と運用のデザインを確認した。その打ち上げセンターからSPS2000のモジュールを打ち上げる可能性についても協議した。最後にサンルイスとフォルタレザのINPEキャンパスのイオン層研究所を見学した。これからは宇宙局長がブラジル側のSPS2000への参加について責任を負うことになるという。 平成8年3月、インドネシアにて調査を実施。ジャカルタで航空宇宙局や科学技術省等の代表とSPSとSPS2000のプロジェクトについて協議をし、今後の協力研究を策定した。最後にアンボンで地方政府の知事らと協議し、レルナテとハルマヘラと呼ばれるモラッカ地方の島に行き、そこの候補地のビデオと写真を撮るとともに、(1)利点・欠点、(2)地理、(3)気候、(4)環境、及び(5)運用可能な時間等などについての情報、資料の収集、地域の担当者と地上システムのデザインに係わる諸問題について協議を行い、配電と運用のデザインを確認した。これからはサティヤ・ワカナ・クリスチャン大学の研究者はSPS2000の研究を続けることになろう。 上記4回の現地調査を通して、太陽発電衛星の地上受電施設設置に伴う環境・社会的影響の考察を行い、現地調査についての報告をとりまとめた。赤道の研究者のために"Equatorial Times"と呼ばれる英文のニュースレターの出版を開始している。
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