• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

アジア諸国に於ける高安動脈炎の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 06041032
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

沼野 藤夫  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (40013958)

研究分担者 PEDRO A Reye  国立循環器研究所(メキシコ), 教授
FRANK C Arne  メディカルスクール, 医学部, 教授
YACOV Itzcha  カイム, シバ・メディカルセンター・医学部, 教授
N.K Mehra  全インド医科学研究所, 教授
B.K Sharma  チャディングラ大学, 研究所, 教授
NITAYA Suwan  チュラロンコーン大学, 医学部, 教授
Y.B Park  ソウル大学, 医学部, 助教授
角田 恒和  東京医科歯科大学, 医学部, 助手
長沢 俊彦  杏林大学, 医学部, 教授 (00086505)
西村 泰治  熊本大学, 医学部, 教授 (10156119)
キーワード高安動脈炎 / 遺伝要因 / HLAタイピング
研究概要

高安動脈炎はアジア諸国に多発する慢性血管炎であり、その成因はまだ不明である。しかしその種属差のあることから、その成因の背景に遺伝要因が関与していることが想定され、我が国でのHLA検索ではA24-B52-DR2のHaplotypeと本症との連鎖不平衡が明らかにされている。そこでアジア諸国での本症患者の遺伝要因を探るべく、HLA同一抗体によるHLA検索と病態の比較を主眼とした国際シンポジュームを10/31,11/1(1994)別紙プログラムにて行った。HLA検索に於いては当教室よりすでに本症患者に於けるHLA B52の有意の高頻度の出現を報告したが、RNAレベルからの検索に於いてもB52と相関するDQA1*013-DQB1*0601の高頻度の出現が確認された。韓国に於いても59名の患者の検索においてB52の有意に高い頻度(0.02)報告された。又、インドの22名の患者検索でもB52の64%の出現頻度の報告(P<0.001)が寄せられた。メキシコ、タイ、イスラエルよりはまだ10数例の症例の検索のみで、結論をだすまでに至っていない。臨床病態に関しては我国では大動脈起始部より弓部にかけての病変が多く、従ってこれに起因する弁膜症が本症の死因の第一位であるのに対し、インド、韓国、メキシコでは腹部大動脈での病変が多く、これによる高血圧が最も重要な合併症であるとの報告があり、種属による病変の相違がどこから来るのかを来年度の検討課題の一つとした。又、同時に血管造影によるタイピングを新しい基準で行うことに意見の一致をみ、これに基づくDATAを持ち寄ることが確認された。今後も更にHLAによるタイピングの検査を多くの患者に行って、来年10月に予定されているシンガポールでの会議までに資料をもちより、比較検討を行うことにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 沼野藤夫: "高安動脈炎(大動脈炎症候群)" 臨床DNA診断法. INPREES.

  • [文献書誌] 沼野藤夫: "高安動脈炎" 臨床医. 20. 842-844 (1994)

  • [文献書誌] A.Hata & F.Numano: "Magnetic Resonance of Vascular Changes in Takayasu Arteritis" International J.Cardiology. INPRESS.

  • [文献書誌] M.Yajima & F.Numano: "Comparative Studies of patients with Takayasu Arteritis in Japan,Korea & India" 58. 9-14 (1994)

  • [文献書誌] 小林 靖、沼野藤夫: "高安動脈炎とHLA遺伝子異常" Cardiac Practice. 4. 432-436 (1994)

  • [文献書誌] 沼野藤夫: "高安動脈炎" 厚生省血管炎調査研究班公開シンポジューム. 45-52 (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi