研究分担者 |
ショシュクン チョルズ アムステルダム外国人センター, 研究員
ルーシェン ケレシュ アンカラ大学, 政治学部, 教授
間 寧 アジア経済研究所, 中東総合研究チーム, 研究員
足立 典子 慶応義塾大学, 商学部, 助教授 (70202637)
足立 信彦 東京大学, 教養学部, 助教授 (10175888)
林 徹 東京外国語大学, A・A言語文化研究所, 助教授 (20173015)
関 啓子 一橋大学, 社会学部, 教授 (20107155)
矢澤 修次郎 一橋大学, 社会学部, 教授 (20055320)
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研究概要 |
本年度の研究の要点は次の通りである。 1.言語・教育問題に関する研究 (1)移民二世,三世に関わる言語問題:トルコ系移民の母語喪失の過程を主たる課題として,ドイツ(ベルリン,フランクフルト)において,調査を実施した。トルコ語を喪失していく過程は,読解と作文において顕著であり,会話力については軽度であることから明らかとなった。さらに口語としての各方言の 承について,より精密な研究を行い結果を取りまとめている。 (2)移民二世,三世に対する異文化間教育の実現過程に関する研究:ドイツにおける異文化間教育の先駆的実践例であるベルリン市を対象に,初等教育における異文化間教育の実態を明らかにした。二言語を対照させるだけでなく,ドイツとトルコの宗教文化の相違を基に,時間・空間概念の共通点と相違点をふまえて子供たちに異文化間の関係を教えるなど,多様な試行の成果とその評価を行った。 2.移民の社会運動に関する研究 (1)トルコ系移民のイスラム復興現象:ドイツを中心に,トルコ政府系の宗教庁イスラム連盟と民間の復興組織を中心に,汎イスラム主義と民族主義的イスラム主義の相克を中心に分極化の実態を解明した。 (2)ホスト社会側の「外国人問題」の諸相の解明:ドイツ,オランダ,フランス,スウェーデンを例に,移民政策上の問題とされる事項を整理した。その際,ホスト国側の発見した諸問題と移民側の発見した問題群を対比し,両者の間の関係を考察した。 (3)移民及び帰国移民の政治動向:ホスト国における移民の政治参加の実態を解明した。特に移民の政治参加を認めるオランダの事例を検討した。
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