研究分担者 |
趙 輝 北京大学, 考古学系, 副教授
王 明達 浙江省文物考古研究所, 考古室, 研究員
劉 軍 浙江省文物考古研究所, 所長, 教授
厳 文明 北京大学, 考古学系, 教授
西谷 大 国立歴史民俗学博物館, 考古研究部, 助手 (50218161)
倉林 真砂斗 城西国際大学, 人文学部, 講師 (90186495)
中村 慎一 金沢大学, 文学部, 講師 (80237403)
木下 尚子 熊本大学, 文学部, 助教授 (70169910)
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研究概要 |
1.浙江省桐郷市百桃郷和平村普安橋所在の普安橋遺址(良渚文化期墓葬)を登掘調査した。 (1)遺址を中心とは500m四方の地形測量(1000分の1縮尺) (2)500m^2の発掘調査範囲より墓葬7基,小坑10余基と住居遺構(未完掘)を検出し,副葬品として玉器および完形土器の多数が出土した。 (3)文化層中からも多数の土器片と石器が出土している。 2.普安橋遺址は人工的に築造された高地であり,この高地に墓葬区と住居区が併存している。本年度の調査は,この高地の規模と構築法を解明した。 3.墓葬の調査においては,墳丘の築造と棺槨構造を明らかし,かつ墓葬間の年代関係を把握した。墳丘外辺部に発見された〓沢期墓葬を併せて,該遺址は4期に編年され,〓沢期から良渚早期に相当すると考えられる。 4.上記〓沢期墓葬は、浙江省内では初見のものであり,従来その文化期の認識はありながら具体的な遺構を捉えることがなかっただけに重要な発見と言える。また墳丘の規模とその構築法が,本調査において,はじめて学術的に明らかにされた意義は大である。さらに副葬品中の玉製竜形器は,希有な文物であり,中国における竜の起源問題に一石を投ずる資料である。 5.自然科学的な分析資料として(人のDNA,プラントオパール,花粉分析,朱ないし丹の分析など),必要な資料を採取した。
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