研究分担者 |
ブーミィ インタバンヤ ラオス農務省, 主任研究員
チャワワン ブティヤノ タイパトムタニ稲試験場, 研究員
山岸 博 京都産大, 工, 助教授 (10210345)
米澤 勝衛 京都産大, 工, 教授 (90026542)
森島 啓子 遺伝研, 総合, 教授 (70000247)
福田 善通 農水省, 北陸農試, 技官
佐藤 雅志 東北大, 遺生研, 助教授 (40134043)
島本 義也 北大, 農, 教授 (00001438)
上埜 喜八 東京農業大, 生物産業, 講師 (30223481)
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研究概要 |
本年度は、バングラデシュに1回、タイおよびラオスに1回,ならびにタイに1回の計3回の調査と1回(1人)の招へいを行った。 バングラデシュではタッカおよび南部地域において,野生稲が長期に定着している場所を探索し定点観察の可能性を検討した。調査の結果同国の野生稲は移動性に富み、したがって定点観察には向かないことが示唆された。 ラオス北部では,ビエンチャン付近の野生稲と中国国境近くのルアンナムタ周辺の哉培・野生稲を調査した。ビエンチャン周辺の野生稲は前回調査(1991-93年)時にも調査しており比較ができた。その結果ビエンチャン付近の野生稲がよく伴存されていることがわかった。ただし今後急速な発展が続くと、タイのように集団が急速に減少する可能性もある。 ルアンナムタでは在来の陸稲品種の調査を行った。同地域は中国雲南に接し、かつ雲南以上に照葉樹材文化の要素を強く残す地域である。稲の品種も当然、在来性の強いものが残されており、今後の研究素材として有用である。なお、複数の農民から、同地に野生稲があるとの聞き込みを得たが現認することはできなかった。 タイの調査は12月と3月の2回に分けて行った。今回の調査でも野生稲の減少傾向は確認できた。また今回新たにプラチンブリ試験場の協力を得て大規模な自主集団をつくることができたので,来年度以降、集団の動態に関する研究を行いたい。なおタイでの野生稲自生地保全のプログラムはタイの王立プロジェクトに採用されることとなった。
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