研究課題/領域番号 |
06044006
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
瀬尾 眞浩 北海道大学, 工学部, 教授 (20002016)
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研究分担者 |
WARD Michael ミネソタ大学, 材料科学部門, 準教授
SMYRL Willia ミネソタ大学, 材料科学部門, 教授
野田 和彦 北海道大学, 工学部, 助手 (60241361)
安住 和久 北海道大学, 工学部, 助教授 (60175875)
高橋 英明 北海道大学, 工学部, 教授 (70002201)
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キーワード | 薄 膜 / 腐食表面 / 局部表面 / 表面微細構造 / 微視的評価 / その場評価 / 大気腐食 / 水溶液腐食 |
研究概要 |
水晶振動微量天秤法(QCM)を用いた金属薄膜の大気腐食および水溶液腐食の研究結果について情報を交換し、QCM適用の問題点について充分な討論をおこなった。特に、米国側では、水晶板(円盤)の中心から放射方向の質量感度の測定に成功しており、QCMが薄膜の局部腐食の評価にも使用できることが示唆された。また、水溶液腐食において、薄膜表面近傍で溶出金属イオンの濃縮がQCMの共振周波数変化に影響をおよぼし、見かけ上、質量変化を引き起こす問題について、今後、さらに金属イオンの濃縮と見かけの質量変化との関係を調べることになった。 米国側で保有している位相検出干渉レーザー顕微鏡(PDIM)および共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)が材料表面の微視的評価に有力であることが判明した。日本側からSiおよびAlの試料を持参し、PDIMとCLSMを用いて実験をおこなった。特に、CLSMでは、非破壊的に表面の3次元形態観察が可能であり、電解エッチングにより調整したポーラスSi層の3次元形態およびアノード酸化皮膜に覆われたAlのカソード分極におけるピット生成について新しい知見が得られた。平成7年度も引き続きPDIMとCSLMを用いた材料表面の微視的評価の研究を進めることになった。 さらに、米国側が独自に開発したマイクロケルビン法(MK),光ファイバーマイクロ反射法(OFM)、走査電気化学顕微鏡(SECM)、走査光電気化学顕微鏡(SPECM)等についての原理、特徴、測定法について学び、その有用性について検討をおこなった。これらの手法の内、SECMおよびSPECMは、Ti上に形成されるTiO_2皮膜等薄膜欠陥部のその場評価に有力であることがわかった。
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