| 研究概要 |
1.各種炭材(乾留条件の異なる各種コ-クス、黒鉛、電極用カーボン、活性炭)の微細気孔への炭化水素ガスの熱分解によるC充填を実施した。またこれら試料の反応に伴うマクロとミクロの気孔構造(気孔径分布,比表面積測定)を水銀ポロシメーターとBETにより測定した。特に直径5ナノメータ以下の気孔に注目し、炭素充填による気孔系分布の変化を詳細に調べた。その結果、気孔の充填のされかたは、炭素材の最初の気孔構造よりもむしろ結晶構造に大きく依存し、一般に結晶化度の低い炭素材料の表面に熱分解カーボンは容易に析出することが判明した。
2.実機への適用のための一次元移動層の数式モデルを作成した。反応装置はCDQを想定し、熱と物質移動及び反応速度を考慮し、コ-クス内の気孔充填法が実装値に適用する場合の使用エネルギーと総括反応速度の最適条件を模索した。反応は吸熱反応のため外部から何らかの熱を供給する必要が生ずるが、この吸熱反応をむしろ積極的にコ-クスの冷却に利用し、炭化水素系の原料ガスを適当に選択した場合、供給熱量が最低になる条件を計算により求めた。
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