研究課題/領域番号 |
06044063
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
若林 久嗣 東京大学, 農学部, 教授 (00011932)
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研究分担者 |
FRYER John オレゴン州立大学, 教授
飯田 貴次 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70159557)
青木 宙 東京水産大学, 教授 (00051805)
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キーワード | Cytophage psychrophila / Edwardsiella tarda / Flavobacterium branchiophilum / Vibrio anguillarum / プロテアーゼ / シデロフォア / 線毛 / 溶血素遺伝子 |
研究概要 |
1.F.branchiophilumの付着線毛を分離精製し、抗血清を作成した。日米両国の菌株の線毛は共通抗原をもつことが分かった。 2.C.psychrophilaの菌体外産生プロテアーゼを分析した。プロテアーゼの組合わせ型別によって日米の菌株を比較したところ、宿主魚種や病原性の差との間に多少の関係がみられたが国による差異は認められなかった。 3.16S rRNAの塩基配列をもとにC.psychrophilaおよびF.branchiophilumにそれぞれ特異的なPCR用プライマーを作成した。これらのプライマーを用いてPCRにより両菌種を検出することが可能となった。 4.E.tardaに対するキレート剤EDDAの最小発育阻止濃度は非病原株と病原株との間で大きな差があり、これは鉄利用能、すなわちシデロファア産生能の差と考えられた。シデロファア産生能を調べるために、細菌培養用のHI培地からオキシンによって除鉄を試みたが、鉄は完全には除けなかった。代りに細菌培養用のMEM培地を用いたところ鉄は完全に除けたが、E.tardaの発育が不良で、発育の良い培地からの除鉄法の開発が課題として残った。 5.V.anguillarumから溶血素遺伝子(VAH)をクローン化し、その塩基配列を決定した。VAHをDNAプローブとして30株のV.anguillarumとDNAハイブリダイゼーションを行ったところ、25株がハイブリッドを形成し、VAHがV.anguillarumに広く分布することが分かった。 6.VAHの塩基配列をもとにPCR用プライマーを作成し、V.anguillarumの血清型A-1に対してPCRを行ったことろ、全ての菌株から目的のDNA断片が増幅し、本プライマーによって本菌の検出が可能であることが分かった。
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