研究課題
1.Flavobacterium branchiophilumが菌体外に産生するスーパーオキシドジスムターゼを分離精製した。その性状の分析を行うこととした。2.Vibrio anguillarumからクローン化した溶血素遺伝子(VAH)がコードしている溶血素は易熱性のタンパク質であり、VAHが大腸菌内で発現した場合も菌体外に溶血素を分泌し、動物種(コイ、ウサギ、ヒツジ、ウシ、ウマ)に関係なく同程度の赤血球溶血反応を示した。3.Aeromonas salmonicidaからクローン化した溶血素ASHI,ASH3およびASH4の各種動物に対する溶血活性は、いずれもコイおよびニジマスに対して高く、ウサギ、ヒツジ、ウシおよびウマに対しては溶血素の種類によって異なった。4.Aeromonas hydrophilaからクローン化した溶血素遺伝子AHH3の溶血活性に必須のアミノ酸がHis355およびHis291であることを部位特異性変異導入法により明らかにした。5.細胞培養用培地MEMを除鉄したものを基礎培地としてEdwardsiella tardaのシデロフォア産生の有無をCAS assayにより調べた結果、シデロフォアを産生していることが明らかとなった。6.検出されたシデロフォアを高圧ろ紙電気泳動にかけて分析したところ、既知シデロフォアではないことが分かった。しかし、このシデロフォアはE.tardaの非病原株でも産生され、また、鉄キレート力が非常に弱いことからE.tardaの病原性とは無関係と考えられた。7.HI寒天培地あるいはLB寒天培地に鉄キレート剤EDDA(40μM以上)またはダイピジジル(200μM以上)を加えるとE.tardaの非病原株は発育できないが、病原株は発育できることが分った。これを利用して病原性に関連するシデロフォアを検出し、解析することとした。
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