研究課題
グアニリンの化学合成と構造の研究:特異ジスルフイドおよびC末端部を特異的に認識する抗体作成を目的とし、溶解性、コンジュゲ-ドの効率より形成のためにデザインしたペプチドを化学合成した。グアニリンは2個のジスルフィドと特異的ンフォメーションのため収量が低かった。そこで、効率と収率のよい、2個の特異ジスルフィド形成のための新規リンカーとクリーベイジ法を検討し、より効率的なグアニリン関連ペプチドの合成ルートを考案した。グアニン産生細胞の研究:プログアニリンのN端およびC端に対する抗体によりラット消化器におけるグアニリン産生細胞の分布を免疫組織学的に検索した。N端特異抗体により消化管基底部に存在するエンテロクロマフィン細胞に類似した細胞が染色された。大部分のN端抗体陽性細胞セロトニン陰性であった。一方、C端抗体では杯細胞が特異的に染色された。ラット消化管抽出液のSDS電気泳動後のイムノブロッティングによりC端抗体では約10KDa,N端抗体ではそれより大分子量のバンドが染色された。これらの成績から複数のグアニリン関連蛋白がラット消化管に存在することが示唆された。グアニリン受容体の研究:^<125>I標識グアニリンを用いたラジオレセプターアッセイを確立した。グアニリンおよびエンテロトキシンのラット消化管粗膜標本への結合はほぼ等しかった。一方、4-15位および7-12位にジスルフィド結合を有するグアニリン異性体の結合定数は天然型より低く、この分子型はグアニリン受容体との結合は悪いことが示唆された。オートラジオグラフィー法によるグアニリンの結合部位の検索:^<125>I標識グアニリンをラットの静脈内に投与し、その分布をオートラジオグラフィー法により検索した。標識グアニリンは腎の尿細管に取り込まれておりこの部位がグアニリンの代謝に関与していることが示唆された。
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