研究課題/領域番号 |
06044105
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
日高 弘義 名古屋大学, 医学部, 教授 (80100171)
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研究分担者 |
LUBIENSKI M スクリプス研究所, 研究員
POTTS Barba スクリプス研究所, 研究員
CHAZIN Walt スクリプス研究所, 教授
渡辺 泰男 名古屋大学, 医学部, 助手 (10273228)
仁木 一郎 名古屋大学, 医学部, 講師 (10262908)
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キーワード | カルサイクリン / アネキシンXI / NMR解析 / 細胞内局在 / 高次構造変換 |
研究概要 |
カルサイクリン分子の高次構造検索をNMRを用いて行い、カルシウム存在下、非存在下の構造を明らかにした。このことによって、カルサイクリンのみならず、EFハンド構造を2つ持つ他のカルシウム結合蛋白の普遍的高次構造を考察することができ、更にカルシウム結合による構造変換により、カルサイクリンはターゲット蛋白と結合し機能していることが、高次構造上明確となった。我々は、カルサイクリンのターゲット蛋白として、アネキシンXIを同定しているが、その結合様式のNMR解析にはアネキシンXIの分子は大きすぎる。そこで結合部位を検討、精製し、カルサイクリンとの結合を分析しなくてはならない。アネキシンXIのカルサイクリン結合ドメインはN末端に存在することがわかっており、現在、アネキシンXIのN末端を発現ベクターに導入し、カルサイクリン・アネキシンXIの結合様式の高次構造上の検討をすべく、蛋白の精製を行っているところである。更に、アネキシンXIには、我々がクローニングを行ったアネキシンXIAの他にアルターネ-ティブスプライスィングによって、アネキシンXIBも存在することが報告されている。我々は、両蛋白をSf9細胞にて発現させそれらの細胞内局在に違いを見い出した。このことは、COS7細胞でも確認されており、普遍的なアネキシンXIの生理的役割を示唆するものであった。又、アネキシンはそのリン酸化修飾によって、細胞内局在を変えることを我々は報告しているが、現在アネキシンXIA,Bの細胞内局在を、リン酸化を含めた調節機構によって明らかにしようとしているところである。
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