研究課題/領域番号 |
06044108
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
梶本 興亜 京都大学, 理学部, 教授 (30029483)
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研究分担者 |
藤村 陽 京都大学, 理学部, 助手 (00222266)
原 公彦 京都大学, 理学部, 講師 (80025436)
MCCOMBIE J. Nottingham大学, 化学, 講師
SIMONS J.P. Oxford大学, 化学, 教授
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キーワード | 回転コヒーレンス / ビアントラセン / 内部回転 / 電子移動反応 / クラスター / 超音速ジェット |
研究概要 |
本年度は、日本・英国より各々2名の研究者が相手国研究機関を訪問し、ピコ秒レーザーによる回転コヒーレンスの装置を立ち上げると共に、いくつかの分子について研究を行い、新しい情報を得ることが出来た。 1)実験技術の開発と共通基盤の確立 1994年7-9月にNottingham大学からDr.McCombieが来日し、蛍光法による回転コヒーレンスシグナルの観測を行うと共に、パンプープローブ法による観測の基礎的実験を行った。その結果、レーザーの不安定性と繰り返し回数の不足によってパンプープローブ法での測定が極めて難しいとの判断をした。しかし、その後の京大での改良によって回転コヒーレンスシグナルが観測できることが判明し、日本から藤村・藤原らが渡英してOxford大学での装置の立ち上げを援助した。 2)電荷移動状態を生成する分子の構造決定 クラスターの構造決定のまえに、装置の性能確認をかねて、単体分子の構造を観測した。すなわち、McCombieは9-anthryl-aniline(AA)がa-typeの回転コヒーレンスシグナルを示すことを観測し、エタロンによる振電遷移の高分解能スペクトルからもこのことは証明された。AAについては、回転構造を調べるために、Hole-burning法やSEP法によるスペクトルの観測を行った。また、藤原等は、パンプープローブ法によってペリレンのシグナルを観測し、当研究室の装置で基底状態の回転コヒーレンスシグナルが得られることを示した。1995年2月にはOxford大学からDickinsonが来日し、Cinnamic Acidの回転異性体の高分解能スペクトルを観測し、transとgausheの2種類の異性体が存在することを明らかにし、理論計算による分子の構造と観測した高分解能スペクトルがよく一致することを示した。
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