研究分担者 |
ROBERSON R. デューク大学, 教授
BOWMAN D. ロスアラモス国立研究所, 中間子施設, 主任研究員
清水 裕彦 高エネルギー研, 助手 (50249900)
藪崎 努 京都大学, 理学部, 教授 (60026127)
延與 秀人 京都大学, 理学部, 助教授 (30213606)
今井 憲一 京都大学, 理学部, 教授 (70025493)
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研究概要 |
高速読み出しに耐える大立体角のγ線カウンターと透過中性子カウンターを建設し、これらと偏極中性子ビームを用いてU,Th,Ag,In,Cd,Iなど多くの原子核におけるp波共鳴断面積のヘリシティー依存性を測定した。以前のデータにおいて全ての共鳴においてパリティ非保存効果が同じ符号を持っている(sign effect)ことが指摘されていたが、新しい測定結果によってこうした効果は否定され、時間反転不変性の破れの増幅を予言するs-p mixing modelの妥当性が裏付けられた。一方でTh核においては発見されたすべてのパリティの破れは同じ符号を持つことが確認され、Th核に特有の原子核構造によるものと推測されている。これは原子核構造の研究にパリティの破れをプローブとした新しい手法を切り開いたものとして注目されている。 また、LaAIO3結晶中のLa核を動的偏極法によって偏極させ、その断面積の変化を中性子ビームを用いて測定し、La核の偏極を確認すると同時に、将来の時間反転不変性の破れの探索実験を行う中性子ビームライン設計の基礎データを収集した。
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