洪水および地形変動による災害とその防御に関する研究

1994 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 06044113
• 研究機関: 立命館大学
• 研究代表者: 江頭 進治 立命館大学, 理工学部, 教授 (00027286)
• 研究分担者: SHAMSUDIN 公共事業省, 水資源開発研究所, 室長 ; ISNUGROHO 公共事業省, 水資源開発研究所・河川工学実験所, 主任研究員 ; DYAH Rahayu 公共事業省, 水資源開発研究所・河川工学実験所, 所長 ; 藤田 正治 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60181369) ; 吉岡 洋 京都大学, 防災研究所, 助手 (10027287) ; 山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助手 (30111983) ; 田中丸 治哉 京都大学, 防災研究所, 助手 (80171809) ; 寶 馨 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144327) ; 澤井 健二 摂南大学, 工学部, 教授 (70109073) ; 河田 恵昭 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027295)
• キーワード: 降雨流出 / 土砂流出 / 流路変動 / 海浜変形 / 海岸侵食制御 / 洪水災害 / 土砂災害 / 防災対策

研究概要

ブランタス川上流域を対象として、我国で開発された長期・短期流出モデルを適用し、熱帯特有の降雨条件下においても本モデルが適用できることが判明した。ついで、ブランタス川の土砂流出および河川変動に関する実態調査や土砂生産域の材料調査を行い、これらをもとに流砂形態や河川変動に関する若干の数値計算を行った。その結果、現在の本川河道はほぼ平衡状態にあることが判明した。現在、河川の弱点部を抽出するためめの数理モデルの開発や河口堆積の解析を進めている。
ジャワ島中部のセマラン海岸とその流域を対象として洪水・土砂災害と海岸侵食の総合的な研究を行うため、海象観測装置を設置して外力特性の観測を開始するとともに、流域の地形、底質、土地利用形態の変化や衛星データの収集解析を行い、海浜変形と土砂流出との関係について検討している。また、これまでの共同研究によって、バリ島珊瑚礁海岸の侵食は、主として珊瑚塊の採鉱によって引き起こされていることが明らかにされた。そこで、海岸保全対策の一つとして珊瑚の移植を援用することを提案し、現在、移植実験を行うとともに実用化のための研究を行っている。

研究成果

• [文献書誌] S.Egashira and Isnugroho: "Sediment Yield from Drainage Area and Bed Variation of Brantas" Japan-Indonesia Joint Research on Natural Hazard Prediction and Mitigation. 140-149 (1994)
• [文献書誌] 河田恵昭: "1992年インドネシア・フローレス島地震津波及び1993年北海道南西沖地震津波の調査" 京都大学防災研究所年報. 37A. 145-167 (1994)
• [文献書誌] Kenji Sawai,Sjafri SAIRIN and Dyah Rahayu PANESTI: "Behavior of Inhabitants at Recent Disasters in Central/East Jawa" Japan-Indonesia Joint Research on Natural Hazard Prediction and Mitigation. 261-275 (1994)
• [文献書誌] Haruya Tanakamaru,Isnugroho and Chr.Kristijatno: "Hydrological Characteristics of the Upper Area of the Brantas River" Japan-Indonesia Joint Research on Natural Hazard Prediction and Mitigation. 125-139 (1994)
• [文献書誌] A.R.Syamsudin Y.Tsuchiya and T.Yamashita: "Beach Erosion in Kuta Beach,Bali and Its Stabilization" Proc.Int.conf.on Coastal Eng.,ASCE. (1995)
• [文献書誌] 道上正規,藤田正治,日下部重幸: "水みちの発生・発達過程の実験とシミュレーション" 水工論文集. 39. (1995)