研究課題/領域番号 |
06044138
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
隅田 泰生 大阪大学, 理学部, 助教授 (70179282)
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研究分担者 |
森 啓司 富士フィルム(株), 機器事業本部, 課長
奥 直人 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (10167322)
SOBEL Michae Virginia Commonwealth大学, 医学部, 教授
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キーワード | ヘパリン / 血小板 / 結合ドメイン / 架橋化剤 / モデリング / イメージング |
研究概要 |
(1)ヘパリン中の血小板結合ドメインに関して:ヘパリンを既知の方法で低分子化し分画した、ヘパリン-血小板結合に必須な二糖(NS6S-I2S)を含むオリゴマー2種、並びにその構造類縁体を神戸薬科大学菅原教授から供与を受け、それらの血小板結合能を検討した。その結果、血小板結合に関与するヘパリン分子中の最小単位は、上記NS6S-I2Sの還元末端側にN-硫酸化グルコサミンが連結した三糖であること、還元末端のグルコサミンの影響がNS6S-I2Sのコンフォメーションに大きく影響することを示唆するデータを得た。現在、合成化学的再構成並びにコンピューター計算によるモデリングを行いこれらをより明確にしつつある。また、以前見いだしたNS6S-I2Sのクラスタリング効果に対する知見を得るため、NS6S-I2Sをスペーサーを介して2単位含むオリゴマーの合成に成功し、近日中に血小板結合活性を測定する予定である。 (2)血小板上のヘパリン結合タンパク質に関して:新規二官能性架橋化剤(AA-Dと略)を開発した。AA-Dで[^3H]-ヘパリンを標識化し、その結合・架橋反応選択性をAntithrombin IIIとOvalbuminを用いて調べた。ヘパリン結合性のAntithrombin IIIに高い選択性で光架橋したことが明らかとなり、AA-D-[^3H]-Hepの有用性が確認された。さらに、ヒト血小板から調製した膜画分、更にintactな血小板を用いて実験を行い、現在結果を解析中である。
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