研究課題/領域番号 |
06044174
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島崎 研一郎 九州大学, 理学部, 助教授 (00124347)
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研究分担者 |
AMNON Schwar ヘブライ大学, 農業植物学部, 助教授
SARAH Assman ペンシルバニア州立大学, 生物学部, 教授
木下 俊則 九州大学. 理学部, 日本学術振興会特別研
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キーワード | 気孔 / 孔辺細胞 / カルシウム / マイクロインジェクション / 青色光効果 / 光情報伝達 / プロトンポンプ |
研究概要 |
1)孔辺細胞細胞質のマイクロインジェクション法について検討した。ツユクサとソラマメを植物材料に選びマイクロインジェクションをルシフェラ-イエロ-を標識蛍光色素として試みた。ツユクサの方がソラマメよりも容易にマイクロインジェクションすることが出来た。これはツユクサのほうが孔辺細胞が大きく、かつ細胞壁が薄いことによると思われる。次に、青色光照射によるCa^<2+>の濃度変化を調べるため蛍光色素カルシウムオレンジを用いてマイクロインジェクションを試みた。この蛍光の画像を共焦点レーザ顕微鏡で測定した。また、青色光照射によるCa^<2+>の濃度変化を見るため光学系に必要な干渉フィルターを揃え、かつ灌流装置を作製した。 2)孔辺細胞の液胞を単離する試みを行なった。2種類の方法を試みた。はじめソラマメ孔辺細胞プロトプラストを小容量の灌流装置に浮かべておき、灌流液の組成を変化させてプロトプラストの体積増大を引起こし、液胞の遊離をまった。この時、液胞が生成したが回収率が悪かった。次に、試験管中でプロトプラストを隠やかに破砕し、遊離して来る液胞を遠心分離により集めた。この方法の方が収率が良くかつ、インタクトに近い形状から今後の実験に使用出来ることが分った。 3)孔辺細胞の原形質膜H^+-ATPaseが生理的濃度のCa^<2+>で可逆的に阻害されることを見出した。このとき、この膜を横切って形成される電位差を膜電位感受性色素オキソノールIVを用いて測定し、膜電位形成も同様にCa^<2+>に阻害されることを証明した。同時にATP加水分解にともなうPiの生成もCa^<2+>に阻害された。
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