研究課題
これまでの調査・研究を点検しながら、補足調査をおこなった。関連して凌星光教授を招き、中国経済の現状と将来について研究会を持った。また日本企業の進出が増え、規制緩和に伴い、金融や小売業の進出も増えている上海周辺の調査も行った。観光については、東南アジア諸国の観光流動並びに観光リゾート地における外客受け入れ態勢などの調査を行った。東南アジアと沖縄とは相互補完関係にはないが、今後コンベンションなど業務旅行面では可能性があるのではないだろうか。また中国や、熱帯アジアのまちづくりの調査をもとに、「香り」をテーマにしたまちづくりを提唱したが、これは沖縄、奄美のいくつかの自治体で取り上げられ、すでにまちづくりが始まっている。中国、タイなどの会計制度に関する補足的資料の収集に努めた。タイの会計制度は、やはり他の諸国に類似して、欧米の会計法規を基礎にしていると考えられる。他のアジア諸国との比較を行うなどして、今後その特徴を明らかにしていくことが必要と思われる。このところ厦門航路の開設や沖縄県物産公社の「台北わしたショップ」の開設など、新たな展開が見られた。また一昨年来、沖縄の基地問題を契機に沖縄振興策についての論議が急速に高まった。またこれと関連して、規制緩和を条件に、台湾の与党国民党による沖縄投資計画なども浮上した。これらは研究開始当初予想できなかったことである。沖縄の「国際都市形成構想」との関連で、香港と比較しながら、規制緩和による沖縄自由貿易地域の活性化などについても検討したが、新たな状況を踏まえ、われわれは研究をさらに継続しなければならないと考えている。
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