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1995 年度 実績報告書

性決定と分化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 06044235
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

長濱 嘉孝  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (50113428)

研究分担者 PATINO Reyna  テキサステック大学, 助教授
CRAIG Morrey  ハワイ大学, 海洋研究所, 研究員
松山 倫也  九州大学, 農学部, 助教授 (00183955)
GRAU E.Gordo  ハワイ大学, 海洋研究所, 教授
DONALDSON Ed  カナダ海洋研究所, 主任
CREWS Davd L  テキサス大学, 動物学教室, 教授
中村 將  帝京大学, 法学部, 助教授 (10101734)
小林 亨  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30221972)
田中 実  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (80202175)
吉国 通庸  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (50210662)
キーワード性分化 / 性決定 / 性ホルモン / 爬虫類 / 魚類 / 芳香化酵素 / 11β水酸化酵素 / 抗体
研究概要

本研究の目的は爬虫類や魚類を材料として脊椎動物の性の決定と分化の分子機構を明らかにすることにある。平成7年度は卵巣と精巣の分化に重要な役割を果たす2種類のステロイドホルモン代謝酵素(芳香化酵素,11β-水酸化酵素)の特異抗体を作成し,それらをブローブとしてティラピア(日本側),ハワイ産ベラ(アメリカ側)の性分化期,性転換期における両ステロイド代謝酵素蛋白質の変動を免疫細胞化学によって解析した。
これまでの研究から,ティラピアの生殖腺の性分化は卵巣では孵化後23〜25日に卵巣腔の形成開始で明確となり,また精巣分化は同時期に輸精管の形成開始で明らかになることが判っている。芳香化酵素のポリクロナル抗体を用いた免疫細胞化学により雌では卵巣分化に先だち孵化後15〜18日で血管周辺の間質細胞に芳香化酵素腸性の反応が認められた。さらに,コレステロール側鎖切断酵素,3β-ステロイド水酸基脱水素酵素,17α-水酸化酵素の反応も同時期に認められた。これらの結果から,雌では卵巣の形態的分化に先だちすでにエストラジオール-17βはすでに生殖腺で分泌されており,卵巣分化に重要な役割を果たしていると考えられる。一方,雄ではこの時期にはまだ反応は認められず,雄性ホルモンを含む性ホルモンの分泌は低いと考えられる。精巣でのステロイドホルモンの生産は精子形成開始後(孵化後約100日)に活発となった。これらの結果を総合すると,ティラピアではエストロゲンが性分化に重要な役割を果たしていると推察される。
ハワイ産ベラの性転換時における芳香化酵素と11β-水酸化酵素の変動を免疫細胞化学により解析した。雌期には卵巣中の卵胞顆粒膜細胞で芳香化酵素の反応が強いが,性転換に伴って活性は弱まり,精巣への分化に先だって間質細胞で11β-水酸化酵素の活性が著しく高まった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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