研究分担者 |
JAMES B.M. Univ.of Sydney, School of Physics, A.Prof.
BRAND G.F. Univ.of Sydney, School of Physics, S.Lect.
CROSS R.C. Univ.of Sydney, School of Physics, A.Prof
小川 勇 福井大学, 工学部, 助教授 (90214014)
立川 敏明 福井大学, 工学部, 助教授 (00020206)
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研究概要 |
1.ジャイロトロンの周波数切り替えの研究 ジャイロトロンの動作周波数は,相対論効果による電子質量の変化に対応して,変化させることができる。従って,電子の加速電圧に変調をかけることによって,ジャイロトロンの発振周波数を変調することを試みる。その手始めとして,近接する二つの共振器モードを切り替えることにより,周波数の高速切り替えに成功した。 2.高調波動作に適した空洞共振器の設計と動作テスト 高調波で高効率動作するモード競合の少ない共振器の設計を計算機シミュレーションによって行い,シドニー大学のremountableジャイロトロンに組み込んで動作テストを行い,新たなジャイロトロン管の製作に備える。この結果を検討し,新たなジャイロトロン管Gyrotron FU IVAを設計し,製作を完了した。 3.高温超伝導体を用いた高感度ミリ波サブミリ波受信器の開発 高温超伝導体(YBCO)を用いた受信器(ジョセフソン素子)の開発を行った。この研究のための光源として,ミリ波帯においては,ガン発振器及びクライストロンを用い,サブミリ波帯では,ジャイロトロンを用いることにより,液体窒素温度で動作する受信器の開発に成功した。 4.高出力ミリ波ジャイロトロンを用いたESRの研究 8T超伝導マグネットを用いたESR用ジャイロトロンを光源として,100GHz〜150GHzのミリ波帯におけるESRの研究を福井大学において実施した。現在,サブミリ波帯ESRの研究へと波長領域を拡張することを計画している。
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