研究課題/領域番号 |
06045019
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
安藤 勝彦 三重大学, 医学部, 助教授 (90024710)
|
研究分担者 |
RAIKHEL Alex ミシガン州立大学, 昆虫学科, 教授
鎮西 康雄 三重大学, 医学部, 教授 (60024709)
|
キーワード | Plasmodium berghei / スポロゾイド / 蚊 / 唾液腺 |
研究概要 |
1.An.stephensiの唾液腺抽出液をマウスに3回注射し、抗体価の上昇を確認した上で脾臓をとり、ミエローマ細胞と融合してハイブリドーマを作製した。そしてそれらの中から、An.stephensiの唾液腺を用いた蛍光抗体法により、唾液腺表面と特異的に反応する抗体を作るクローンを選抜した。この選抜を3回繰り返し、結局2個の単クローン抗体産生細胞をつくることができた。 2.An.stephensiの唾液腺約900個をすりつぶした後、AGPC法によりRNAを抽出し、oligotexを用いてpolyA(+)RNAとし、cDNA合成キットを使用しcDNAを合成した。これにリンカーを付加しλgtllファージヘライゲイションし、cDNAライブラリーを作製した。 3.蚊An.stephensiの唾液腺膜に特異的に反応する単クローン抗体により唾液腺cDNAライブラリーをスクリーニングし、唾液腺の膜構成タンパクcDNAと考えられる4個のクローンを得た。これら4個のクローンのDNAのインサートのサイズを電気泳動により調べたところ、Mp-1が1450bp、Mp-2が360、Mp-5が220bp、Mp-11が790bpであった。これらを制限酵素処理した結果ではMp-2とMp-11は同じパターンを示したが、部分的にシークエンスしたところ異なるクローンであることが判明した。さらに、制限酵素によるマッピングではMp-1、Mp-5はそれぞれ異なるクローンであることがわかった。 4.4個のクローンについては全長cDNAクローンをとるため、得られたクローンの5端の一部をプローブとし、cDNAライブラリーを用いてRACE法を行ない、それぞれより長いクローンを得た。これらが全長かどうかを検討し、同じ方法を繰り返すことにより、ほぼ全長と考えられる4個のクローンを得た。 5.4個の全長cDNAクローンのサイズの決定、塩基配列の解析、これらクローンの一部をプローブとして唾液腺その他の組織RNAを用いたノーザン解析等を現在実施中である。
|