研究課題
(目的)サセックス大学(連合王国)のB.ブリッジェス教授のグループは、放射線に高い感受性を示すヒト細胞の研究で長年すぐれた成果を挙げている。本国際学術研究は、そのような細胞を用いて遺伝子損傷とその修復の分子機構を明らかにすることを目的とする。合わせて、日本人とヨーロッパ人の遺伝子の違いを明らかにする分子疫学の確立をめざす。具体的には、イギリスで見出された原子力施設従業員の子供の白血病発生のメカニズムと磁場の人体影響のメカニズムを研究する手法について情報交換を行うこと、および発がんにおける遺伝子突然変異の役割について、特に高感受性集団が存在する可能性をさぐることを本年度の中心課題とした。研究代表者(武部)はサセックス大学を訪問し、日本人および北アフリカ人における紫外線誘発突然変異と皮膚がんの発生の分子機構とそれに関連する遺伝子について講演した。その後本研究計画の研究分担者と討論し、情報交換を行った。ブリッジェス教授からは、原子力施設の従業員の浴びた線量を確定したが、子供に白血病を生じる数値ではなったことが明らかになったこと、磁場の作用については標記すべきデータがないことなどの情報を得た。放射線高感受性のヒト細胞5株の供与を受け、現在京都大学において解析中である。研究分担者のジェゴ博士は、京都大学を訪問し、放射線高感受性遺伝子のクローニングについて講演するとともに、研究代表者、研究分担者と討論を行った。これらの交流を通じて、遺伝子損傷とその修復を遺伝子レベルで解析し、それに関連する遺伝子が民族間で見ることが明らかになった。
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