研究分担者 |
WAISMAN Davi カルガリ大学, 医学部, 教授
玉置 大器 カルガリ大学, 医学部, 教授
SMITH Eldon カルガリ大学, 医学部長
山口 文徳 香川医科大学, 医学部, 助手 (40271085)
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 助教授 (10163974)
高原 二郎 香川医科大学, 医学部, 教授 (00033085)
竹内 義喜 香川医科大学, 医学部, 教授 (20116619)
畠瀬 修 香川医科大学, 医学部, 教授 (50033220)
細川 清 香川医科大学, 副学長 (70093698)
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研究概要 |
1,アルツハイマー病等の疾患において新しいサイクリン系の細胞分裂制御因子p35及びリン酸化酵素(Cyclin dependent kinase 5:Cdk5)の基質蛋白質の解析を行った。特にアルツハイマー脳ではCdk5の活性が健常脳或いはパ-キソン脳等の他疾患脳に比して著明に増加していた。それに伴いp35も同様に増加していた。現在は症例数を増やして確認をしている。アルツハイマー病等のヒト脳はカルガリ大学医学部のDr.Clarkより供給を受けた。 2,in situ hybridization法によるp35,Cdk5の、脳を中心とした神経細胞においての分布の解析を行った。小脳においては、プルキンエ細胞においてp35,Cdk5の明らかな存在が確認された。顆粒細胞においてはほとんど認められなかった。 3,軟骨系におけるカルシウム/カルモジュリン依存性リン酸化酵素IV(Ca/calmodulin kinase-IV;CaMK-IV)の発現と機能の解析を行った。軟骨を形成する過程でのCaMKIVの関与の有無を解析するべく行った免疫組織染色ではCaMKIVは軟骨形成の増殖帯を中心にした分化初期にのみ認められたが、分化の後期になると消失していた。これはCaMK-IVが軟骨形成に積極的に関与していることを示唆している。 4,Ca/calmodulin kinase-I,II,III,IVの及びCa/calmodulin phosphatase(CaN)の同一組織内(脳及び網膜)での分布の同時解析を試み、Ca/Calmodulin系により制御されているリン酸化系-脱リン酸化系の解析を行った。今回は特に海馬にて行い、従来報告されていたCaMK-IIとCaNのみならずCaMK-I及びCaMK-IVも存在していることを示した。この分布と発現量が疾患系、特にアルツハイマー病脳においてどのように調節されているかを解析中である。
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