研究分担者 |
SVESHNIKOVA エル モスコー大学, 原子核研究所, 助教授
KOPENKIN V. モスコー大学, 原子核研究所, 助手
MANAGDZE A. モスコー大学, 原子核研究所, 助教授
ROGANOVA T. モスコー大学, 原子核研究所, 教授
RAKOBOLSKAYA アイ モスコー大学, 原子核研究所, 教授
ZATSEPIN G.T モスコー大学, 理学部, 教授
秋元 秀美 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助手 (40277760)
有沢 哲郎 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助手 (70267475)
大場 一郎 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063695)
並木 美喜雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063288)
藤本 陽一 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (20063290)
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研究概要 |
モスコ-大学から送られてきた、パミール高原に露出した鉛均一厚型チェンバーの大量のX一線フィルムの測定.解析が早稲田大学で続けられ、多数の超高エネルギー宇宙線現象のデータの集積がなされている。現在70平方米.年の露出量の測定,解析を終了し、観測エネルギー100TeVを超えるファミリー現象約30例、10TeV以上の宇宙線ハドロンの1000個を超える均一鉛物質中での観測を完了し、宇宙線ハドロンの鉛物質中での相互作用及び大気中伝播の諸性質を議論する上で、これまでにない充分な統計を得たと考える。この予備結果は8月に行われた第24回国際宇宙線学会の特別セッションで藤本により報告され、注目を浴びた。なお、会議にはモスコ-大学の共同研究者のほとんどが出席し、結果の充分な結論が行はれたが、その席で、パミール高原に2年間露出された2段のカーボン層を含む新チェンバーの解析が提案された.物質層の異なるチェンバーによるハドロン相互作用の研究はこれまで得られたことのない新知識を与えるであろうことが共通の認識となった。新チェンバーのX一線フィルムの現像処理が終り次第、早稲田大学に送られるとのことであった。この相談のため長谷川が10月にモスコ-を訪れ、新実験のアグリメントを交わし、2月に現像処理の終ったX一線フィルムのパッキングの諸経費及び航空運賃を携えてモスコ-大学を訪れた。近く新チェンバーのX線フィルム約1,000平方米が早稲田大学に届く予定である。なお、本科研費によってRakobolskaya及びSveshinikova両教授の招聘を予定していたが、ローマ会議で充分な討論ができたこと、及び、早稲田-モスコ-両大学間の交換協定の支持により、両教授は3月末10日間の予定で来日してこれまでの諸結果及び新チェンバー測定解析の計画の討論を行うことが可能となり、科研費使用の予定を変更して、新チェンバーX一線フィルムの運送の諸経費に充てることとした。
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