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1994 年度 実績報告書

地球環境の揺らぎおよび変遷とその高度技術社会への係り

研究課題

研究課題/領域番号 06201101
研究機関東京大学

研究代表者

正路 徹也  東京大学, 工学部, 教授 (40011093)

研究分担者 線秡 邦彦  立正大学, 経済学部, 教授 (70012333)
濱田 隆士  放送大学, 教養学部, 教授 (60012366)
高野 穆一郎  東京大学, 教養学部, 助教授 (90012426)
キーワード二酸化炭素 / 泥岩 / ポリチオン酸 / 火山活動 / 古生物学 / ヒト / トリチウム / 天水
研究概要

正路 温室ガスである二酸化炭素を炭酸カルシウムとしての固定する案に対し,地球史の観点から検討した結果,「珊瑚による二酸化炭素の固定」を考えるためには,もう一度地球史の観点から,岩石の風化,石灰岩の生成,泥岩の堆積という3つの過程の関係を調べてみる必要のあることを指摘した.
高野 火口湖の湖底から噴出する火山ガスが反応して生成するポリチオン酸の濃度が,火山の活動を反映して,鋭敏に変動するすることを明らかにした.ガスの噴出が弱いかほとんどない場合,ポリチオン酸は検出されない.一方,ガスの噴出が活発になると湖水中のポリチオン酸濃度は増加してくる.やがて火山活動が噴火の段階に近くなるとこの酸の濃度は突然減少し始め,そして噴火に至る.
濱田 「文明の創出・展開→地球環境問題の発現」という図式を古生物学・古生態学・人類学・社会行動学的の立場から論じ,ヒトを反地球型生物と呼ぶべきだと主張した.この反地球的ヒトが,今後地球環境との調和を保って生存するためには,スローダウン・ポリシ-と後始末工学というシステムへ転換しなかればならず,そのためには,パラダイム(判断基準)あるいは平たくいって生活レベルでの視点,の変換・シフトがなくてならないと主張した.
線秡 トリチウム濃度にもとづいて天水の循環を調べた.その結果,(1)小川やせせらぎの水は降水後が半年程度での値を示し,(2)大きい河川には降水以外に地下水が混入しており,(3)河川付近の井戸水は河川水より相対的に1〜2年古く,(4)温泉水などの熱水はさらに古く,(5)熱水の年代は,火山性で2〜3年,多くの中性の熱水では15〜20年あるいはそれ以上であることが判明した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 正路徹也: "Natural resaurccs or the environment! whichdoes ontral the world population" Trans.Mat,Res.Soc,Jpn,. 18A. 11-15 (1994)

  • [文献書誌] 正路徹也: "1993年度の資源探査" 資源地質. 44. 201-220 (1994)

  • [文献書誌] 高野穆一郎: "Geochemical inplieation of subaqueous molten sulfur at Yugama crater lale,kusatsu-shiranevolcano Japan" Geo chem.Jour,. 28. 199-216 (1994)

  • [文献書誌] 高野穆一郎: "Surveillance of Ruapehu crater lake,New.Zlaland,by agueous pslyttionates" Jour.Volcanol.Geotherm.Res.60. 29-57 (1994)

  • [文献書誌] 正路徹也: "日本金山誌 第4編 関東・中部" (社)資源・素材学会, 233 (1994)

  • [文献書誌] 正路徹也: "日本金山誌 第5編 近畿・中国・四国" (社)資源・素材学会, 93 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2017-10-10  

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