• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

星間分子過程における振電励起イオンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 06209208
研究機関姫路工業大学

研究代表者

小谷野 猪之助  姫路工業大学, 理学部, 教授 (80016089)

研究分担者 福澄 孝博  姫路工業大学, 理学部, 助手 (20244684)
本間 健二  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (30150288)
キーワード星間分子 / 振電励起イオン / イオン-分子反応 / 衝突脱活性 / 電荷移行
研究概要

振電励起イオン(電子的励起状態にあると同時に振動も励起されている分子イオン)の衝突脱活性過程(振動緩和および電子緩和)、電荷移行反応、前期解離過程について2つの手法により詳細な研究を行った。そのようなイオンは、宇宙線等によるCOのイオン化でも生成するので星間空間でも生成していると思われ、イオン-分子反応を中心とした星間分子生成のネットワークをトータルで考え、微量成分の組成分布やエネルギー収支をきちんと見積もるためには考慮に入れておかなければならないであろう。
第1の手法はフローイング・アフタ-グロー法に時間分解レーザー誘起蛍光法を併用したものである。ここではCO^+A^2II(v=0,1,2),N_2O^+ A^2Σ^+[(v_1,v_2,v_3)=(0,0,0)(1,0,0)]の各振電状態を1つづつ選択的に励起し、8種類の気体分子(He,Ne,Ar,Kr,N_2,CO,CO_2,N_2O)との衝突による蛍光の消失、緩和した状態からの新しい蛍光の発生と消失を時間分解で測定し、フィッティング法による解析を行った。それにより、各振電状態と衝突相手の組について脱活性速度定数を決めるとともに、その微視的メカニズムを明らかにすることができた。たとえば、CO^+ A^2II(v=2)の振動緩和はArの場合は電荷移動相互作用による直接(2準位)機構で進み、Heの場合は基底状態の高振動状態を経由する3準位機構で進むことなどが明らかにされた。
第2の手法は低エネルギーイオンビームチャンバー法装置による反応生成物の直接検出法である。新しく建設した本装置は、性能テストの結果、所期の性能どうりのイオンビームが得られていることがわかり、これを用いてN_2O^+ A^2Σ^+(1,0,0)とArの衝突実験を行った。衝突状態でN_2O^+をこの状態に励起すると前期解離と電荷移行とが競争すること等が確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takashi Imamura: "Collisional quenching of N_2O^+ A-X emission by He,Ne,Ar,Kr,N_2,CO,CO_2,and N_2O." Journal of Physical Chemistry. 99(in press). (1995)

  • [文献書誌] Shin-ichi Nagaoka: "Site-specific fragmentation following Si:2p core-level photoexcitation of F_3SiCH_2Si(CH_3)_3 in the vapor phase." Journal of Chemical Physics. 102(in press). (1995)

  • [文献書誌] Kenji Honma: "Kinetics of Ti(a^3F,a^5F)and V(a^4F,a^6F).depletion by NH_3 and H_2S." Journal of Physical Chemistry. 98. 13286-13293 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi