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1994 年度 実績報告書

カルコゲナイドスピネルCuRh_2S_4及びCuRh_2Se_4の超伝導

研究課題

研究課題/領域番号 06216206
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

永田 正一  室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80155936)

研究分担者 戒 修二  室蘭工業大学, 工学部, 助手 (10250523)
城谷 一民  室蘭工業大学, 工学部, 教授 (90110692)
キーワードスピネル型超伝導体 / CuRh_2S_4 / CuRh_2Se_4 / CuIr_2S_4 / 金属-絶縁体転移 / 中間結合超伝導体 / Type II超伝導体
研究概要

過去におけるスピネル型の化合物に関する研究は,磁性研究の観点から,フェリ磁性を中心に磁性を出現させる物質についての研究が主であった。我々は,次の三点を考慮して超伝導,および金属-絶縁体の研究を系統的に行った。;(1)結晶場も考慮して非磁性になるような元素の選択,(2)酸化物をカルコゲナイドに変えて,共有結合性を強め,伝導性を高める,(3)Aサイトの銅原子に注目し,Jahn-Teller効果を期待した。主たる結果は以下のとおりである。
CuRh_2S_4は超伝導GLパラメータκ(0)=21,電子-格子結合定数λ-_<ep>=0.68をもつ典型的な第2種超伝導体であることが判明した。種々の性質はBCS理論で良く説明がつき,弱結合と中間結合の間に位置する物質であることが判明した。T_C直下で1/T_1のCoherence Peakも明瞭に観測される。LiTi_2O_4のディバイ温度が685Kであるのに対し,CuRh_2S_4では230Kと極端に小さくなることが主としてT_Cの減少を導く。CuRh_2S_4では陰イオンSの空隙で陽イオンがRattlingしているためと考えられる。
スピネル型化合物において,AサイトはCuに固定して,Bサイトを+3価の状態でd電子6個のCo,Rh,Irを選択し,カルコゲナイドとすると,超伝導または金属-絶縁体転移が出現する。もし,金属-絶縁体転移を起こさないとすれば,CuIr_2S_4は,かなり高温で超伝導になると考えられる。種々の実験事実が判明しつつあるので,理論的な解明が必要である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Nagata: "Metal-Insulator Transition in Thiospinel CuIr_2S_4" Physica. B194-196. 1077-1078 (1994)

  • [文献書誌] S.Nagata: "Superconductivity in Layered-Structure Compound NbTe_2" Physica. B194-196. 1981-1982 (1994)

  • [文献書誌] I.Shimono: "Preparation of Bi-Pb-Sr-Ca-Cu-O Superconductor Using Bi(Sr_<0.5>Ca_<0.5>)O_Z as a Starting Material" J.of the Ceramic Society of Japan,Int.Edition. 102. 195-201 (1994)

  • [文献書誌] T.Hagino: "Electrical Resistivity and Low-temperature Specific Heat in CuV_2S_4" Phys.Rev.B49. 6822-6828 (1994)

  • [文献書誌] I.Shimono: "Synthesis of High-T_C 2223 Phase in Bi-Pb-Sr-Ca-Cu-O System by Short-Term Firing" J.of the Ceramic Society of Japan. 102. 606-608 (1994)

  • [文献書誌] T.Hagino: "Superconductivity in Spinel-Type Compounds CuRh_2S_4 and CuRh_2S_4" Phys.Rev.B(in press)50,May. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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