研究課題/領域番号 |
06224220
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山崎 比登志 岡山大学, 理学部, 教授 (40013495)
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研究分担者 |
石田 裕之 岡山大学, 理学部, 助教授 (70193331)
久保園 芳博 岡山大学, 理学部, 助手 (80221935)
前田 裕宣 岡山大学, 理学部, 助教授 (20032948)
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キーワード | フラーレン / 超伝導体 / XAFS / 局所構造 / 格子振動 / 温度因子 / 非調和振動 / アインシュタイン温度 |
研究概要 |
アルカリドープフラーレン超伝導体の構造と物性に関する研究を主としてEXAFS法により研究した。研究実績の概要は以下のとおりである。 1)RB_3C_<60>およびRb_2CsC_<60>の2種類のフラーレン超伝導体のRb周りの局所構造の温度変化をEXAFS法により調べ、超伝導転移温度付近(Tc)における異常な振舞いを見いだした。温度因子の2次の項からTc付近で、格子のソフト化が見いだされたが、これはこの系の超伝導発現に格子振動が関与していることを示唆している。この研究に関しては、Fullerene Science & Technology、Physica B、及びPhysica Cに掲載された。(印刷中含む)この研究は、フラーレン超伝導体の超伝導発現機構の解明を目指している。今後、X線回折および振動分光学等の手段も用いて研究を進める予定である。 2)Na_2CsC_<60>およびRb_2CsC_<60>のCs周りの局所構造を調べた。これまでオクタヘドラルサイトを占める金属がオクタヘドラルの中心からずれていることがEXAFSをもとに報告されていたが、我々は、従来のEXAFSスペクトルの帰属に誤りのあることを見いだした。Csはオウタヘドラルの中心位置にいることを見い出した。またEXAFS法によりCs金属がオクタヘドラルサイトとテトラヘドラルサイトを占める割合を決定することができた。またCs周りの構造の温度変化も研究した。これらの結果はFullerene Science & Technology に2報、Phisica Status Solidiに1報掲載許可されている。
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