• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

水蒸気爆発の規模と特性の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 06237201
研究機関北海道大学

研究代表者

岡田 弘  北海道大学, 理学部, 助教授 (40000872)

研究分担者 大島 弘光  北海道大学, 理学部, 助手 (10213703)
キーワード爆発 / マグマ水蒸気爆発 / 水蒸気爆発 / 空振
研究概要

有珠山および洞爺湖の観光花火に対して人工爆発観測を実施した。また、過去に通産省が上富良野町で実施した火薬保安実験の資料が解析された。花火の爆発では、数kmの範囲での観測により、震源過程の情報が空振記録として保存されていることが明らかになった。打ち上げ時の推力爆発と、空中での爆発、および地上爆裂、更に水中爆発の主として4種類の爆発源が、それぞれ特徴ある爆発型空振波形で記録された。水中爆発が、他の場合と比べて地震波や空振波の生成効率がよい理由は、爆発時の高温で水と接した部分で、水蒸気膜が形成される結果と考えると、従来から工学分野で議論されている水蒸気爆発現象と共通の理解が可能であろう。ハイドロフォン等による水中爆発の観測は今後の課題である。
TNT火薬爆発の空振計及び地震計による解析では、近接観測が可能で、音速を越える空振波(衝撃波)が、地震計及び空振計で観測された。ビデオ映像による爆発火焔の膨張過程が、空振記録の正圧部のパルス幅と関係しているようだ。TNT火薬5、25、及び200kgの正圧部過剰圧のスケーリングは、薬量が少ない場合を除き、従来から知られている経験式を満足する結果を示した。十勝岳、雲仙岳及びフィリッピン・マヨン火山において得られた爆発時の記録解析からは、爆発的放出や火砕流現象と関連した記録が得られた。単純な爆発噴火では、シャープな正圧部とより緩慢な負圧尾部から構成される、「爆発型空振波計」が例外なく観測された。十勝岳の火砕流噴火では、常に空振波が単純爆発波形と異なり、多重型あるいは複雑型である。火砕流やストロンボリ式噴火などで得られた特徴的な空振記録は、それぞれの爆発過程の解釈と定量化の基礎となろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Okada,et al.: "Fifty Years anniversary of the Lava Dome Showa-Shinzan." Transact.Am.Geophys,Un.(EOS). (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi