研究課題/領域番号 |
06240103
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 静之 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90022540)
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研究分担者 |
磯部 稔 名古屋大学, 農学部, 教授 (00023466)
長谷川 宏司 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (70094167)
村井 章夫 北海道大学, 理学研究科, 教授 (20000838)
山村 庄亮 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (40076708)
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キーワード | 抗腫瘍性物質 / アクチン脱重合 / デプシペプチド / 植物就眠物質 / オジギソウ / 光屈性天然分子 / 含臭素エーテル化合物 / 生物発光 |
研究概要 |
海洋動物由来の強力な抗腫瘍性物質アプリロニンAが細胞骨格タンパク質であるアクチンの脱重合を促進することを見出し、アプロニンAの人工類縁物質を多数合成して、構造とアクチン脱重合活性の相関を明らかにした。また、海洋動物の極致亮成分として環状デプシペプチドのオ-リライドを単離し、絶対立体構造を明らかにし、さらに合成によって量的供給を行い、この化合物が強力な細胞毒性を有することを明らかにした(山田)。植物の就眠物質の探索研究を行い、メドハギの就眠物質として六炭糖であるイドースの糖酸のジカリウム塩を単離した。また、長年にわたる懸案のオジギソウの就眠物質の研究を行い、3成分からなる活性本体を、はじめて純粋に単離することに成功した(活性値:10^<-8>〜10^<-9>mol/L)。さらにインドール酢酸と強力に拮抗する光親和性ベンゾキサゾリノン誘導体を合成した(山村)。光屈性天然分子の探索を行い、トウモロコシおよびヒマワリから各々、活性本態を単離し、ヒマワリの場合、光屈性刺激で光側細胞に8-エピキサンタチンが急速に生成することを明かにした。また、光屈性天然分子の受容候補としてダイコンおよびアベナからオーキシン結合タンパク質の遺伝子を新たに単離し、組み換えタンパク質を作成した。(長谷川)。紅藻ソゾ属に含まれる8員環含臭素エーテル化合物の生合成研究を行い、E-およびZ-プレロ-レアチンを各々効率的に誘導し、両者を基質として、LPOおよび過酸化水素の存在下、臭素イオンを用い酵素反応を行った結果、E体からはローラレンが、Z体からはロ-ケアチンとイソロ-レアチンが選択的に得られることが明らかになった(村井)。トビイカの生物発光タンパク質を精製し、アミノ酸配列を部分的に決定した。このタンパク質の質量分析を行い、分子量約2万と6万の2種のタンパク質が発光能を持つことを明らかにした(磯部)。
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