研究課題/領域番号 |
06241106
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
足立 吟也 大阪大学, 工学部, 教授 (60029080)
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研究分担者 |
平尾 一之 京都大学, 工学部, 助教授 (90127126)
坂本 政臣 山形大学, 理学部, 教授 (20036445)
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
奥脇 昭嗣 東北大学, 工学部, 教授 (70005320)
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キーワード | 希土類錯体 / 気相錯体 / 複核錯体 / 機能性材料 / 磁性材料 / 発光材料 / メソポア材料 / ホールバーニング |
研究概要 |
本研究では、分子レベルで高度に規定された希土類錯体を前駆体とする新しい材料化プロセスを開発することを目的としている。本年度に得られた成果は以下の通りである。 1.希土類錯体を前駆体する新しい材料化プロセスの開発 希土類塩化物と塩化カリウムとの間に生成する気相錯体の構造を、高温質量分析装置を用いて決定することに成功した。また、希土類錯体をシリカと有機成分の複合体であるORMOSILマトリックス内へ導入することで、従来の無機蛍光体に匹敵する発光輝度を有する蛍光体を開発することに成功した。 2.高温水溶液中の希土類EDTA錯体の解離・分解反応を利用する希土類リン酸塩の材料化希土類錯体を含む高温リン酸水溶液中での均一沈殿反応を利用し、今年度は中・重希土において、粒子サイズの揃った希土類リン酸塩単分散粉末を作製することに成功した。 3.希土類金属錯体を用いたメソポア活性炭の合成と特異な吸着作用 希土類錯体とピッチとの複合体を高温水蒸気中で処理することにより、メソポアの割合の極めて高い活性炭を開発することに成功した。また、これらの活性炭はビタミンB_<12>や発癌の原因となるトリハロメタンに対し、高い吸着特性を有することが明らかとなった。 4.d-f元素系二核および多核錯体による希土類の機能発見 d-f 元素系二核および多核錯体として、3種の新規錯体、CuLn(kten)、Fsal-3,3-Cu,LnおよびMLn(dhbaen)(Ln=希土類、M=遷移元素)を合成することに成功した。 5.希土類錯体を用いた光化学ホールバーニング 希土類錯体を用いた光化学ホールバーニングについて、その発現メカニズムを明らかにする目的でFLN(Fluorescence Line-narrowing Method)を用いて詳細に検討を加えた。
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