研究課題/領域番号 |
06244103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大貫 惇睦 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40118659)
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研究分担者 |
金道 浩一 大阪大学, 極限科学研究センター, 助教授 (20205058)
菅 滋正 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40107438)
北岡 良雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110707)
遠藤 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00013483)
後藤 輝孝 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60134053)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1997
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キーワード | 強相関伝導系 / 重い電子系 / 異方的超伝導 / 四極子秩序 / 近藤絶縁体 / 非フェルミ液体 / メタ磁性 / ドハーズ・ファンアルフェン効果 |
研究概要 |
重い電子系の異方的超伝導に関して、大きな進展と発見があった。重い電子系の起源はf電子間の強いクローン斥力にあり、電子間の有効相互作用もやはり強い斥力になっている。その強い斥力にもかかわらず超伝導クーパー対を形成するには、電子対がズピンー重項のs波状態とは異なる対称性を持ち、引力の機構も電子・格子相互作用でない可能性が高い。本研究では昨年度に引き続き、UPt_3の奇パリティ(p又はf波)超伝導を証明するNMRのナイトシフトの実験的証拠を得た。また、d波超伝導のUPd_2AL_3の引力機構として、中性子散乱によって超伝導になって始めて発現する磁気励起を発見した。 超伝導混合状態におけるドハース・ファンアルフェン効果がCeRu_2、URu_2Si_2で観測された。サイクロトロン質量、ディングル温度の磁場依存性が見出され、超伝導混合状態における準粒子の散乱が明らかにされた。 四極子秩序に関しても大きな進展があった。なかでもCeB_6の反強的四極子秩序に関する従来の矛盾した実験結果が、理論グループの協力を得て、双極子、四極子、八極子のモーメントを考慮して解明された意義は大きい。また、強四極子体PrCu_2における磁化の困難軸と容易軸の興味ある軸変換を伴うメタ磁性が、四極子モーメントO_2^2の回転として解釈された。その他反強四極子秩序を示すPrPb_3、TmTe、Ce_3Pd_<20>Ge_6の詳細な実験が行われた。 これ以外に重い電子系のメタ磁性、近藤絶縁体、非フェルミ液体に関しても数多くの成果をあげた。
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