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1994 年度 実績報告書

重い電子系超伝導体のNMR

研究課題

研究課題/領域番号 06244223
研究機関姫路工業大学

研究代表者

小堀 洋  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (10153660)

研究分担者 小原 孝夫  姫路工業大学, 理学部, 教授 (70107986)
キーワードNMR / NQR / UPd_2Al_3 / URu_2Si_2 / 超伝導 / 反強磁性
研究概要

重い電子系超伝導体UPd_2Al_3、URu_2Si_2の磁性及び超伝導について、NMR,NQRを用いスペクトル、ナイトシフト、核スピン格子緩和時間,T_1,スピンエコー減衰時間、T_2の測定を行い、以下も結果を得た。
UPd_2Al_3
磁性(1)ネ-ル温度(T_N=14.5K)以下で、内部磁場発生にともなう Al NQR共鳴線の線幅増加が観測される。(2)1/T_1の温度変化より、T_N以下で伝導電子系にエネルギーギャップが現れ、低温で伝導電子の状態密度が常磁性状態の約半分に減少している。
超伝導(1)超伝導状態でナイトシフトの減少が観測され、また(2)零磁場での 1/T_1の測定結果には、Tc直下での増大が観測されず、温度変化がT^3に比例し、低温ではTに比例した温度変化が観測された。以上の結果は、線上でギャップが零になる異方的エネルギィーギャップを持つスピン一重項超伝導体が、格子欠陥等により、大きな散乱を受けている事を示している。
URu_2Si_2磁性(1)Si NMRの粉末スペクトルには線幅の変化は観測されないが、T_N(18.5K)以下で1/T_2の急激な減少が観測された。この減少は0.03μ_Bの磁気モーメントが作る小さい内部磁場発生のため、共鳴線の不均一な幅が増加したためと考えられる。(2)1/T_1の温度変化は以下のことを示す。T_N以下で伝導電子系にギャップが発生し、状態密度は常磁性状態の30%に減少する。
超伝導(1)UPd_2Al_3の場合とは異なり、超伝導状態でのナイトシフトの減少は非常に少なく観測にかかっていない。(2)1/T_1の測定を行うと、Tc以下で増大が観測されず、約0.3Kまで温度変化がT^3に比例し、異方的な超伝導エネルギーギャップを持つ超伝導が発生していることが分かる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Kohori,K.Matsuda and T.Kohara20GB01:27Al and 29Si NMR studies of the heavy-fermion superconductors UPd_2Al_3 and URu_2Si_2: Physica B. (in press). (1995)

  • [文献書誌] Y.Kohori,K.Matsuda and T.Kohara: "27Al NMR and NQR studies of antiferromagnetic superconductor UPd_2Al_3" Solid State.Commun.(To be published). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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