研究課題/領域番号 |
06246104
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大矢 晴彦 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017950)
|
研究分担者 |
越智 健二 日本大学, 理工学部, 教授 (10059389)
辻川 茂男 東京大学, 工学部, 教授 (20011166)
諸岡 成治 九州大学, 工学部, 教授 (60011079)
後藤 孝 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (60125549)
吉田 邦夫 東京大学, 工学部, 教授 (70010808)
|
キーワード | エクセルギー / 水素エネルギー / 熱化学サイクル / 無機分離膜 / 耐食性材料 / PVT関係 |
研究概要 |
将来のエネルギーシステムの主要媒体として期待されるクリーンで発熱量当たりのエクセルギー損失の少ない水素を、700℃の近傍の排熱や自然エネルギーから得られる熱エネルギーを利用して熱化学サイクルにより効率的にかつ連続的に製造するプロセスの完成を目標に、各研究分担者が(1)要素プロセス:反応速度及び物性データ、生成物分離方法、(2)サイクル化:固体反応物の調製法、(3)装置材料:耐熱耐食性材料の選択について実験及び検討を行った。 Ca-Br-Fe系サイクル反応からなるUT-3サイクルにおける反応解析、固体反応物の調製法担当の吉田邦夫(東大)は反応体に空隙を保持させる添加剤の検討と調製法の改良により固体反応物の反応転化率を0.8から1.0へ高めることに成功している。小貫薫(原研)は、ヨウ素-硫黄系のサイクル反応(ISプロセス)の水素発生量1〜10l/h級の試験装置を設計し、要素行程を連結した連続化試験に成功した。分離精製担当では、大矢晴彦(横国大)がジルコニア系、諸岡成治(九大)がシリカ系を各々製膜手法を工夫して、それぞれの膜の特長を生かした、水透過性、水素透過性、HBr透過性等に優れた分離膜を作製し水素の分離精製に成功した。担当の越智健二(日大)は10MPa、200℃までのBr_2-HBr-H_2O系のPVT関係を測定するため、モネル合金製の装置を作製し、第2ビリアル係数を求めた。耐熱耐食性装置材料担当の後藤孝(東北大)はMOCVD法によりIr(2.5μm)、Pt(25μm)を被覆したSUS304が、辻川茂男(東大)は自己補修性を持つ合金成分の探索結果からNimonic80Aが、それぞれサイクル反応条件下で耐食性を持つことを見出した。
|