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1994 年度 実績報告書

ジーンターゲティング法による中枢シナプス分子機能の個体レベルでの解析

研究課題

研究課題/領域番号 06253219
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

八木 健  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (10241241)

キーワード学習 / 情動 / 行動 / ジーンターゲッティング / ミエリン / Fyn / チロシンキナーゼ
研究概要

中枢シナプスでの機能が予想されていたチロシンリン酸化酵素のFynを欠損したマウスの解析において、ミエリン形成過程での異常を新たに発見するとともに(Nature367,572-576)、情動行動の異常(Mol.Brain Res.,27,179-182)、聴覚性痙攣発作の異常(Mol.Brain Res.,28,349-352)を明らかにするとともに、脳神経形成過程でのFyn発現様式について解析した(Oncogene,9,2433-2440)。また、Srcファミリー遺伝子の神経発生・機能発現での役割ついて総説をまとめた(Develop.Growth & Differ.,36,543-550)。これらの成果はFynが哺乳動物の脳神経系形成及び機能発現で機能していることを示すとともに、遺伝子ターゲティング法が哺乳動物の行動制御機構を解析して行く上で大きな意義を持つことをあらわす結果として、世界的に評価された。また、新たに記憶・学習で機能が予想されていたNMDAレセプター受容体のサブタイプについても遺伝子ターゲティング法を用いて遺伝子欠損マウスを作製して、成果を報告した(Nature 373,151-155:Cell in press)。これらの成果はNMDAレセプター受容体のサブタイプが学習、シナプス形成に関与することを示唆するとともに、そのサブタイプの違いにより機能が異なる結果を示唆するものとして、世界的な評価を受けた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takeshi Yagi: "Src family kinases control Neural Development and Function" Development Growth & Differentiation. 36. 543-550 (1994)

  • [文献書誌] Takeshi Yagi et al.: "Fyn expression during early neurogenesis in mouse embryos" Oncogene. 9. 2433-2440 (1994)

  • [文献書誌] Hisashi Umemori et al: "Initial eveuts of myelivation in volve,Fyn tyrosine kinase signalling" Nature. 367. 572-576 (1994)

  • [文献書誌] Kenji Sakimura et al: "Reduced hippocampal LTP and spacial learuing in mice lacking NMDA・・・." Nature. 373. 151-155 (1995)

  • [文献書誌] Tsuyoshi Miyakawa et al.: "Increased fearfulness of Fyn tyrosine kinase deficient mice." Molecular Brain Research. 27. 179-182 (1994)

  • [文献書誌] Nobuko Kashiwabuchi et al.: "Impairment of motor coordination,Purkinje cell synapse formation・・・" Cell. (in press). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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