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1994 年度 実績報告書

光合成組織の光シグナル伝達に関わる制御蛋白質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06259210
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 幸子  京都大学, 農学部, 助教授 (00026519)

キーワードYPT / rabタンパク質 / エンドウ / 茎 / Gタンパク質 / 小胞輸送
研究概要

「目的」植物は光をエネルギーとして利用しているだけではなく、シグナルとしても利用している。植物に当たる光の質、量などに応答して、光合成組織を発達さえ、維持して植物は生存している。私は光に応答して発現し、YPT/rabタンパク質に属する低分子量Gタンパク質を最初に見つけたので、このタンパク質の機能を明らかにすれば、植物の光応答の仕組の一部を解明出来ると考えている。今年度の研究の目的はpra3となずけた低分子量Gタンパク質が、いつ、どこで、どれだけタンパク質として発現しているか調べることである。
「結果.考察」(1)暗所生育6日実生の根、茎、及び頂芽から、RNAを単離し、pra3転写産物の有無を調べたところ、茎に多く発現していた。茎での発現量は24時間光を照射すると減少した。pra3転写産物は根及び茎にも少し発現していた。(2)モノクローナル抗体を用いて(1)と同様なことをWestern blottingで調べたところ、ほぼ同じ様な結果を得た。(3)pra3タンパク質が可溶性画分または膜画分にあるか調べたところ、両者に分布していた。(4)pra3タンパク質の光照射による消長を調べたところ、15時間後に半減した。(5)pra3タンパク質の茎の各節間での存否を調べたところ、すべてに存在した。しかしその量は若い組織に多かった。全タンパク質量の0.006%存在した。以上の様に、pra3タンパク質は、若い細胞で、暗所生育時に茎で最も多く発現していた。YPT/rabタンパク質は小胞輸送の分子スイッチであるので、pra3タンパク質はこれらの条件下で最も盛んに起こる小胞輸送に関与していることを示している。形質転換植物を用いた解析、及びpra3タンパク質と相互作用する分子の正体を示すことが、今後の重要な研究の方向である。

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公開日: 1996-04-07   更新日: 2016-04-21  

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