• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

自己免疫性胃炎:ペプチド抗原認識T細胞クローンによる疾患誘導とトレランスの破綻誘導

研究課題

研究課題/領域番号 06265219
研究機関京都大学

研究代表者

増田 徹  京都大学, 医学部, 助教授 (00027319)

研究分担者 坂口 志文  ライフサイエンスセンター, 主任研究員
細野 正道  京都大学, 胸部疾患研, 助教授 (90107433)
キーワードサプレッサーT細胞 / 効果T細胞 / トレランス / T細胞クローン / 自己免疫疾患
研究概要

1。研究目的
マウス自己免疫性胃炎は胃壁細胞H/K-ATPase分子を自己抗原とし発症し、寛容は抑制性T細胞(Ts)によって維持される。本研究はTsの認識する抗原を明らかにする目的で行われた。
2。研究成果
1)新生児マウス胸腺内に胃壁細胞を注入すると生後3日胸腺摘出による胃炎発症は疾患誘導性T細胞(Te)の排除ないし不活性化によって抑制される(寛容成立)が、Tsは排除されない。
2)H/K-ATPase特異的疾患誘導性T細胞株A-IIを生後3日胸腺に移入すると寛容は成立せず生後6日胸腺摘出によって67%のマウスに自己免疫性胃炎が誘導された。ちなみに無処置対照マウスの生後6日胸腺摘出による胃炎発症率は10%以下である。
3)Tsは正常個体のリンパ組織に存在し、胃炎発症マウスに存在する疾患誘導性効果T細胞(Te)の活性をTsの細胞数に比例して抑制した。
4)以上の結果、Tsは生後6日には末梢化し、Teを認識してその活性化を抑制することが示された。これが臓器特異抗原に対する自己寛容を維持する(少なくとも一つの)機構であると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] A.Nishino,T.Masuda etl.: "A Conserved Epitope on H^+,K^+-Adenosine Triphosphatase of Parietal Cells Discerned by a Murine Gastritogenic..." GASTROENTERLOGY. 107. 1408-1414 (1994)

  • [文献書誌] M.Nanno,T.Masuda etl.: "Development of Intestinal Intraepithelial T Lymphocytes Is Independent of Peyer's Patches and Lymph Nodes..." JOURNAL OF IMMUNOLOGY. 153. 2014-2020 (1994)

  • [文献書誌] A.Nishio,T.Masuda etl.: "Breakdown of self-tolerance by intrathymic injection of a T Cell Line inducing autoimmune gastritis..." JOURNAL OF IMMUNOLOGY. (IN PRINT).

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi